1月のお気に入りです。
Gilgamesh / Bobberty - Theme From Something Else、Waiting、
from『Another Fine Tune You've Got Me Into』
前に1stを取り上げていたイギリスのバンドの2ndより。キーボード中心のジャズロック。全体にメロウな音色で統一されていてアルバム単位でぬるっと聴ける。カンタベリー周辺のバンドなのでジャズロックと書いてしまったけれど実際はほぼジャズ。カンタベリーみは入り組んだテーマや曲展開に現れている。音色とテンションに大きな振れ幅がなく安定していて穏やかな夜の時間に合う。10分半ある#2「Bobberty - Theme From Something Else」の後半部分が絶品。
Claro Intelecto『Metanarrative』(アルバム)
Claro Intelecto / Still Here、It's Getting Late
from『Reform Club』
イギリスのプロデューサーの、2ndと3rdかな。前から認知していたけど真面目に聴くのは初。
ダブテクノとテックハウスの中間で、それこそLawrenceとか好きな自分に刺さる。
『Metanarrative』は明確にお気に入りは挙げられなかったけど、しいて言えば前半の曲が好き。『Reform Club』は上で挙げた#3~#4の流れがハイライト。だけどどちらもアルバム単位でスムーズに流れていきます。
Gilgameshと同じく夜の音楽で……12月に引っ越して通勤時間が延びた結果、朝に家を出る時間も早まったんですけど、冬の時期だと朝というかまだ余裕で夜なんですよね(4時半に起きて5時に家を出ています)。通勤で一時間くらいあるので音楽を流したりするんですけど、あたりが真っ暗なので流す音楽も自然と夜っぽいものになっています。夏だったらその時間でも明るいと思うんですけどね。
Shanti Celeste / Loop One
from『Untitled』
1月あたまくらいに次の同人誌のネタを考えてて、題材としてちょうどいいレーベルを探していたのですが、その候補の一つとして挙がったのがPeach Discs。そこのボスの手によるレーベル一作目の1曲目です。
明確にエモい展開を備えたスケールの大きなアンセムですね。パワフルなドラムと雄弁なコードが楽曲を推進させていく。フレーバーとして大きいのは鳥の囀りと外国のお経のような息の長いボイスで、爽やかかつエキゾチックな空気にあふれています。B面の「Selector」も含めて高音のシンセの放埓なプレイが屈託のなさを強調します。
フレッシュで伸びやかな作品。こんな作品で始まってるレーベルが悪いはずない。一応、薄い本ではしばらくは10年代を扱っていこうと思っているので、かなり後発なPeach Discsは扱わないと思ってますが、それはそれとして個人的に聴いていこうと思っています。
SW. / SVN『Sued 02』(EP)
根本的にセンスが好みで定期的に聴いているSued。Spoで聴ける作品をプレイリストフォルダにまとめたので古いのから流してみて、特に気に入った作品。
3曲入りですが全曲いい。けど良さはうまく言語化できない。朴訥というかクラシックなスタイルをウリにしてる二人で、今作も例に漏れず基本シンプルな味わいなのだけど… 絶妙な生っぽさ・外し・奇妙さのおかげか飽きることなく聴ける。
時間帯を選ばない、タイムレスな魅力を備えた傑作だと思う。匿名的でわかりにくいけど#3というかB1は名曲。そしてレーベルが終わったというニュースを過去に見た気がするけど微妙にまだリリースが続いているっぽいです。
Disasterpeace / Adventure、Legend、Memory、Majesty、Home
from『FEZ (Original Soundtrack)』
年明けてから2週間くらいゲーム漬けで、そのときにプレイしたゲームのサントラ。ゲーム音楽界隈では大御所な感じのDisasterpeaceによる作で、どこまでも響き渡るシンセのサウンドがとにかく雄大。音と一緒に色が、光線のように世界に広がっていく。
終盤に顕著だけど曲順も練られており(#20「Nocturne」から終わりまでの流れはすばらしい)、アルバムとしても一級品。#22「Majesty」で毎回泣いてます。ゲームも名作なのでぜひ。
名取さな / アマカミサマ
YouTubeでなんとなく流していた「【 #出張版どくラジ 】出張版! 名取さなの毒にも薬にもならないラジオ 〜リゼ・ヘルエスタといっしょ編〜」にてリゼ・ヘルエスタによるカバー版がライブで披露されて初めて聴き、めっちゃいい…!となった曲。
作詞:只野菜摘、作曲・編曲:田中秀和で、やっぱ田中秀和って神じゃん……となりました。調べてみたら現在執行猶予期間中っぽいのですが、早く戻ってきてくれないかな…と思っています。天才だし曲作りは続けてるのではないかとも期待してるのですが。
ライブで披露されたのはリリースされたものよりもキーの低いバージョンで、さなの談によると製作時にさなの声帯に合わせられるように2バージョンが提案されていて、最終的にキーの高いバージョンが採用されて世に出た……という経緯があったらしい。いつかリゼのカバー版もリリースしてください。
ペトロールズ / Talassa、指、トンネル、雨
from『乱反射』
サブスク来ないだろと思ってたら来て喜んだやつ。一聴してプロダクションというか細かい部分の音の作り込みがあまりにガチっぽくてなんだろう?と思ったけど、プレスリリースによるとD'AngeloやRoy Hargroveとの仕事で高名なRussell Elevadoがミキシングエンジニアをやっているらしい。たぶん小袋成彬の采配だと思うのだけど、実際作品のクオリティにものすごく寄与していてすごいと思う(事実としてどのくらい寄与しているかは内部の人にしかわからんけれども)。
個人的に1曲挙げるなら「Talassa」。もちろん前に取り上げた「エイシア」も収録されていて、まあ~~~名盤ですね。人によっては年ベスに入るでしょう。日本からはあまり出なそうな粘っこいグルーヴと細かな音の質感が飛び抜けてます。製作には関わってはいないと思うけど、とはいえこのクオリティの高さは小袋成彬“印”だなあと思う。
Bandcampに詳しいクレジットあるけど、「雨」とか「指」って2008年に作られたんですね。ちょうど『娯楽』の後くらいか。『娯楽』も好きなアルバムです。
塞壬唱片-MSR / Misty Memory、Effervescence、Adele's Dream、So Long for Another Summer、Drifting Blossom
from『火山旅夢OST』
www.youtube.com このpvの曲(So Long for Another Summer)もすばらしい出来。
参考:火山旅梦OST - PRTS - 玩家共同构筑的明日方舟中文Wiki
アークナイツのイベント「火山と雲と夢色の旅路」のサントラ。これまでのイベントのサントラの中でも出色の出来では。穏やかかつおしゃれな曲が自分の好みなだけか。話もよかったけど、この音楽があったからこそ、というのも実際ある。
最終3曲の流れがとても良くて、30分弱という小ぶりな尺ですがアルバムとしての充実感がしっかりある。おすすめです。
そんな感じ。Memotoneっていう最近ノリノリなアーティストの『Clever Dog』ってアルバムが現代版カンタベリーみたいな感じでおもしろそうなのですがまだ未消化。
まだ新年明けたばかりと思っていたら1月が終わっていた。な… 何を言っているのか(ry