プレイしたゲームの感想と簡単な評価をまとめています。随時更新。
・飛ばしてよい前置き
去年の終わりにプレイしたInscryption以来ゲームおもしれー期に入っています。ちゃんと感想書こうかなと思っていたけど逆に自分に対するハードルを上げてしまっていたらしく、感想を書き上げる前にどんどん次のゲームをプレイしちゃうという状況に。これじゃマズいので今回すごい気楽に書けるフォーマット(=この記事)を用意しました。ここで今後はプレイした感想などをまとめていこうと思います。すでにInscryptionとかもうろ覚えな感じだが…
・10点満点。10点は神ゲー、9点は傑作、8点は名作、7点は良作。……
・プレイ時間は本編クリアーまでの時間(追加コンテンツなどは含まない)。あくまで自分の場合なので参考程度に。
・自分がプレイした順。ですが見にくいかもなので最初に目次を設けます。
・感想は軽いネタバレを含んでいる場合があります。なので最初は隠した状態になっています。
- Inscryption(2021)
- BoyMeetsCave(2021)
- The Witness(2016)
- VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action(2016)
- GOROGOA(2017)
- Braid(2008)
- The Messenger(2018)
Inscryption(2021)
デッキ構築型ローグライト+脱出ゲーム。ちょいホラー。
評価:10
プレイ時間:12時間
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前提として自分はカードゲームを恒常的にプレイしている人間ではないのだけど、ゲームの難易度というかバランスはちょうどいいと感じた。個人的にInscryptionのウリはカードゲームのゲーム性ではなく、カードゲームも含んだ総体的な「プレイ体験」だと思っている。「プレイ体験」を第一に考えるならこのくらいの難易度が最適だと思う……けどデッキ構築型のカードゲーム未プレイの人には難しかったり、あるいはアナログなカードゲームのプレイヤーには逆にぬるく感じたりするのかな。とにかくプレイフィールが濃密。次々に移り変わる場面やフォーマット、意味深かつ衝撃的な演出に入り乱れるメタ視点……なんというか、すごく「贅沢」なゲーム。あらゆる方法でプレイヤーに刺激を与えてくる。もっと擦れるだろ!というようなルールや舞台などを、プレイヤーを楽しませるためにどんどん使い潰していく。プレイしているときは特に感じないけど、プレイ後に改めて思い返すとその「おもてなし」っぷりに少し恐縮してしまう。
ゲームの、ストーリー的な結末にはやや消化不良なところがあるかもしれないけど、それを補って余りある「体験」ができる。リアル世界にも進出してくるストーリー・ゲームデザインなど野心的な試みも加点要素……ということで満点です。というかこの内容で満点じゃなかったら満点のハードルが上がりすぎちゃう……。
BoyMeetsCave(2021)
パズルと探索に特化したメトロイドヴァニア(敵なし戦闘なし)。
(現在公開停止中)
『BoyMeetsCave』っていうゲームを非公開にした理由(言い訳) - がむしゃらメモ
評価:9
プレイ時間:2.5時間(42/50)
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これはメトロイドをプレイした人にしか伝わらないのだけど、メトロイドの、探索におけるおもしろさのキモだけを抽出・拡大したゲーム。特化型だしある意味ではハードコア。作者さんも言ってるけど、(2Dの)メトロイドをプレイしたことがない人にはなかなか難しいところがある……けど逆にメトロイドにハマった人なら相当楽しめるであろう作品。操作性もレベルデザインも良いし、不満点があるとすれば見た目がシンプルすぎてマップの把握がしづらいことくらい。地形の見た目が段階ごとに変わったり、そもそもミニマップ機能などがあれば神ゲーだった(個人的な話)。配布制とかでもいいので、プレイしたい人がプレイできるようになればなあとは思う。
The Witness(2016)
一人称視点のオープンワールド「一筆書き」パズルゲー。
【寄稿】狂気のパズルゲーム「The Witness」をクリアして、文字通り“世界の見え方”が変わる体験をした話 - ねとらぼ
評価:9
プレイ時間:21時間(452クリア、+45)
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なんかずっと前にネットで「風景パズル」の動画を見ていて、そのことを思い出して触ったゲーム。しかし気軽に触れるにはかなりボリュームのある、「沼」ゲームだった。パズルゲーとしての出来は最上級。一筆書きというシンプルな基本ルールながら、発想の転換がたびたび要求され、そのたびにマジか……!と感動する。特に沼地で登場する「ブロック(テトリス?)」のルールには苦労&感動させられた。。
ただ、オープンワールドというデザインによるところもあると思うのだけど、基本的に「不親切」なのでそこには注意。本当に最低限のガイドしかないです。パズルではあるけど、そもそものルールを把握するところまでもがゲーム内容に含まれている。どういうことかというとゲーム内でパズルのルールは説明されません。自分で経験則からルールを推測しないといけない(そしてその「ルールの推測」自体がゲーム性に含まれている)。上で挙げたBoyMeetsCaveなんて比じゃないレベルの不親切です。このゲームのことを思い出すと世界の不親切にある程度寛容になれる気がする。だから、BoyMeetsCaveの作者さんとかあんまり色々気にしなくてもいいと思うんですが…(?)
そして……また話は変わるけど、このゲームの核心は「価値観・見方の決定的な変化とそれに伴う畏怖(感動)」だと思う。それは一筆書きパズルのルールの拡張からも感じられるけど、究極的には「風景パズル」と、ゲーム内で視聴できる講演「詩篇46篇の謎(The Secret of Psalm 46)」がはっきりと示していると思う。いわゆるパラダイムシフト……そのおもしろさ・怖さにフォーカスしたのがこのゲームだと思っている。一般的でわかりやすい例を挙げるなら妻と義母の隠し絵だろうか。実際ゲーム内でもそのような隠し絵とかが大量に忍ばせてあるのだけど、それをよりゲーム的に、大きなスケールで実践したのがこのゲームというか。
最後に一応書いておきますが、講演「詩篇46篇の謎」で示されるものには陰謀論にも通じるような危うさがあること……そして単純にパズル部分は難しいのでストレスにならないように大人なつきあい方をした方がいいよーということだけ書いておきます。9点ではあるけど神ゲーといって差し支えないと思います。…あ! あと酔う! このゲームすごく酔うのでプレイ前はちゃんとごはん食べておいた方がいいです。
VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action(2016)
選択肢を「提供するカクテル」で代替したテキストアドベンチャー。
評価:7
プレイ時間:10時間
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ぶっちゃけ雰囲気ゲー。これは悪口ではないです。ゲーム内の雰囲気を楽しめるか、あるいはキャラ達や彼らの会話に興味を持てるかどうかで評価が変わると思う。ゲーム性を求める人には向かない。音楽は最高。個人的にはこのインタビュー記事を読んでなんというかいろいろと腑に落ちるところがありました(https://www.famitsu.com/news/201709/22142400.html)。これは蛇足ですが、続編は出ない…か出るとしても繋がりは世界観だけになるんじゃないかなと。というのも今作、そんなにゲーム性がないので…。似たようなゲーム性だと作り手側のモチベーションが持たないんじゃないかと思う。
GOROGOA(2017)
うーん……絵合わせパズル?
評価:8
プレイ時間:2.5時間
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他に似ているゲームがあまり浮かばない、独創的なデザインが特徴のパズルゲーム。個人的に、ゲーム内で示されるストーリー的なものにはあんまり興味を引かれなかったけど、それはそれとしてパズル部分は相応に楽しめた。だんだんと難しくなっていく難易度の調整もいい感じ。短めのボリュームも、個人的には飽きる一歩手前の量でちょうど良かった。意味深なストーリーは人を選ぶと思うけど、パズルのおもしろさと芸術性の高さで8点という感じです。
Braid(2008)
横スクロール型「時間巻き戻し」パズルアクション。
評価:9
プレイ時間:7時間
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The Witnessと同じくJonathan Blowがデザインしたゲーム……というか有り体に言えばThe Witnessの前作。これも傑作。「時間の巻き戻し」という発想自体はわりとありそうだけど、それをちゃんとゲームシステムとして実装したのがすごいと思う(プログラムとかしたことないのでどのくらいすごいかわからんけど)。そして単純にパズルゲーとしても傑作。ゲーム部分に限って言えば、プレイフィールの濃さはInscryption以上で……ゲーム性の進化・拡張にプレイヤーの脳が追いつかないまである。また、ゲーム性とストーリーががっちりと噛み合っているのもすごい。The WitnessやGOROGOA同様(GOROGOA製作のきっかけの一つには今作があるらしく、GOROGOAのクレジットにはJonathan Blowの名が登場する)哲学的な話なのだけど、というか哲学的ゆえにあんま感情移入できないんだけど、それはそれとしてこの噛み合いっぷりは評価に値する。あとちゃんと巻き戻しに対応する音楽もね!
難点があるとすれば見た目だけです。見た目でかなり損してるゲームな気がする。まあ完全にインディーな出自なのであれですが。
The Messenger(2018)
横スクロールの2Dプラットフォームアクション~メトロイドヴァニア。
評価:8
プレイ時間:16時間(力の封印全解放済み)
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Jakeさんおすすめの逸品。アクションゲームとしての出来はすばらしい。操作性が抜群で、キャラを動かしているだけで気持ちよくなれる。悪いところを挙げるなら、ゲーム後半に出てくるストーリー上必須なお使いクエストの存在。IGN Japanのレビューでも触れられているようにこの点で評価が分かれると思う。自分はレビュー内で出てくるIGN USの人と似たような立場で、探索要素が加わる前でゲームが完結してたら完璧だったかも……とか思っているのだけど、まあこれも程度の問題で、例えば「ゲーム内の店から店にワープできる」みたいな感じで、もうちょいプレイヤーに優しければ評価はひっくり返っていたと思う(たぶん)。
アクションもマップの探索も楽しいんだよ、ただ大きなマップの移動だけが不便で……繰り返しになるけど「程度の問題」なんですよ。ゲームデザインには問題ないんです。マップの移動で時間を食った結果、クリアよりも先に「飽き」が来ちゃったんですよね、自分の場合。
伝統的なスタイルの完成されたゲームです。個人的には、どんな境遇でもユーモア(「面白い話」)を求めるキャラクターたちにしたたかさや親近感を感じてグッときました。
Inscryption以前にやったゲームたち。記憶が古いのであまり信頼できません。参考程度に見てください。
(後で足していきます)