エイプリルフール『エイプリルフール』

 

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参考リンク:

www.tapthepop.net

 

 言わずと知れた?はっぴいえんどの前身バンドの唯一作(1969年発表。基本的な情報は上に貼ったリンク先を参照してください)。はっぴいえんどディスコグラフィーではゆでめん…1枚目が一番洋楽に近いサウンドだけど、エイプリルフールはそれよりもさらに洋楽っぽいサウンドで驚いた。洋楽の模倣から始めて、徐々にオリジナリティを獲得していったという流れが、今作を聴くことでより強く感じられる。

 

 音楽性はアート・前衛志向の入ったサイケデリック・ロックで、同時代の洋ロックと直接通じる内容。ブルース・ロックを基調にインプロビゼーションや実験的な音響などを取り入れたもので、混沌としているがやりたいことをやっている感じが伝わり好感が持てる。ゆでめんの方がまとまりがあって曲も良いのだけど、おもしろさで言うならば断然こちらに軍配が上がる…そんな感じ。

 

 エイプリルフールの音楽性には中心メンバーであった柳田博義(柳田ヒロ)の嗜好が強く反映されていたそうで、その柳田はVanilla FudgeThe Doorsから影響を受けていたらしく……といった流れでエイプリルフールでも鍵盤楽器が大きな存在感を放っている。The DoorsやらPink Floydとかがもし好きならば今作も楽しめるんじゃないかなー。

 

 個人的には今作における小坂忠(ボーカル)のパフォーマンスがかなりロック的な、激しいものだったことがおもしろかった。いや、ソロ初期作での超~穏やかな歌唱を先に聴いていたからなんですが。人間って変わるもんだなみたいな感慨がある。あと細野作曲の#5「タンジール」のAメロが『ほうろう』収録の「流星都市」のそれとよく似ているのが気になった。調べてみたら「流星都市」も細野の作だったので、もしかしたらこれらの曲は兄弟みたいな関係にあるのかもしれないですね…とてきとうなことを書いてみる。

 

 

 

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 というか調べてみたら「流星都市はタンジールがベースになっている」というそのものズバリな情報が。にゃるほどね~~~どっちもいい曲なんで興味あったら聴き比べてみてください。