東京クロノス プレイ感想まとめ

 

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https://tokyochronos.com/special/index.html

 『東京クロノス』というゲームをプレイしました。感想をこちらでまとめておきます。

 

 

PV(第二弾):

www.youtube.com

 

 公式サイト:

tokyochronos.com

 

Steamの販売ページ:

store.steampowered.com

 

 

 

 ゲームの概要についてはこちらの記事が分かりやすいです。

www.moguravr.com

(以下、引用)

MyDearest株式会社は、VRミステリーアドベンチャーゲーム東京クロノスを発売しました。対応デバイスは、Oculus Go, HTC VIVE, Oculus RiftPSVR・Oculus Questは後日対応)。価格はOculus Storeが3,990円、SteamVRが3,980円です。

(中略)

「東京クロノス」は、制作に映画「楽園追放」のモーション監督を担当した柏倉晴樹氏、「ソードアート・オンライン」などのプロデューサーとして知られる三木一馬氏らなど豪華スタッフが参加。クラウドファンディングで国内・国内を合わせて1,800万円以上の支援金を獲得したほか、TGS2018の試遊では長蛇の列ができるなど、発売前から高い注目を集めていました。

 

 キャラデザ、なんとなく見覚えあるなあと思って調べてみたら、バーチャルタレント?の九条林檎さんを生み出した方のようで(今年のHALのTVCMも手掛けているらしい)。九条林檎さんについては「バーチャル蟲毒」などとも呼ばれたオーディションが個人的には記憶に残っていますが……親繋がりか、この東京クロノスもプレイして動画をアップしているので、興味があったら見てみるといいと思います。

 

【VR】東京クロノス 実況プレイ #1 - YouTube

 

 開発時には水島精二吉宗鋼紀、GOROman、支倉凍砂らなどからも応援のメッセージをいただいていたようです。自分が知ってる人の名前が出てくると興味出てくるでしょ?と思って名前を列記してみた。自分は吉宗鋼紀の名前に反応し、これはマブラヴVRワンチャンあるのでは!?とか思いました。

 

www.youtube.com

 

 一応、自分が東京クロノスを知ったきっかけについて。今年の3月8日~10日に開催された​仮想空間上展示即売会「バーチャルマーケット2」が意識し始めたきっかけでした。そのイベントの入場ゲートにあたるワールドでにじさんじやpixiv、avexなどと共に出展していたのが東京クロノスで、当時はまったく存在を知らなかったのですが、知らないなりに奇妙な雰囲気のぬいぐるみにアバターをお着替えしたりして出展を楽しんでいました。

 これは後日そのワールドを改めて見て回ったときのツイ。

 その後、ぶっちゃけVR機器最近持て余しているし、まとまった時間がとれたらプレイしてみようかな~という思いを抱きつつ日々を過ごしまして、GWで多少は休みが取れたのでいっちょやってみるか……となった、というのがプレイに至るまでの経緯です。

 

 

 

 

 

  ということで、ここから自分のプレイ時の感想をまとめていきます。いつものようにツイートを時系列で並べていって、都度追記するものは追記して…みたいな感じになります。あ、ネタバレについてはそんな具体的にはしないつもりですが、一応気をつけてください。まあネタバレしたからってそのおもしろさが全部損なわれるようなタイプの作品じゃあないですけども…。

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 「クロノス」というのは章のタイトルのことです。二章だったかな?

 

 

 こういう細かい演出面についてはこの記事で詳しく触れられています。

news.denfaminicogamer.jp

  記事中ではシステム面、演出面についてGIF画像を用いて解説しており、大変分かりやすくなっています。画像だと直感的に分かりますからね、百聞は一見に如かずというか…。

 

 個人的には「移動式のテキストウインドウ」はこの形式では必須だっただろうな、というのと、あと「キャラクターの動きを一部省略する」っていうのがちょっとしたブレイクスルーだったんじゃないかなと。ノベルって自分が話を進めるペースを管理できる、という点が他のメディアとの違いの一つとなっていると思うのですが、そのペースの調節においてこの「(ページ送りに合わせて)キャラクターの動きを一部省略する」という機能・演出が大きな役割を果たしているんじゃないかと思います。

 キャラの動きを全部再生すると臨場感や迫力といったものは増すと思いますが、受け手としては多少冗長ですし、なによりそれなら映画やらアニメでええやん!となってしまう。かといってキャラの動きを取り入れなければ、それはもう従来のビジュアルノベルの範囲に納まってしまう……というような状況の中で生み出されたのがこの演出手法なのではないでしょうか。ちょうど映画・アニメ形式の表現とノベル形式の表現の良いとこ取りといった感じで、この手法が本作にオリジナリティを与えているような気がします。まあ地味な部分ではあるのですが。

 

 そのほかにもVRならではの立体音響など、多くのの工夫を積み重ねることで、読みやすさ(=システム面での快適さ)と物語への没入感・臨場感が高いレベルで両立されています。実際プレイしている間はほとんどストレスを感じませんでした。

(一点だけ不満があるとすれば、自分はHTC VIVEでプレイしていたのですが、ページ送りがトリガーボタンでしかできないこと。正式名称はわからないのですが、ホイール的な部分でページ送りができるようになればなあ、と。まあこれはハード面が関わってくるので難しいのかもしれませんが。握力の筋トレとポジティブに捉えていく。)

 

 もうひとつ、こちらの記事も参考用に貼っておきます。

jp.ign.com

 ストーリーについては、基本はミステリーなのですが、半分くらいは青春ものといった感じです。スリリングな謎解きを期待してプレイするとちょっと肩透かしになるかもしれません。個人的にプレイヤーには、謎解きだけではなく、個性豊かなキャラクターたちと過ごす日常の方にも目を向けてもらえればなあと。以下、電ファミの記事から少し引用します。

 本作は文章によるキャラクターの心理描写だけではなく、空間の肌触りとともに記憶が刻まれる。キャラクターの印象深いシーンを思い出すとき、キャラクターだけではなく、その場所の距離感まで一緒に思い出せる。もしそのシーンが繰り返され、さらには別の人格の視点から繰り返されると、よりその空間の印象は強固になる。

 これは自分が本作プレイ後に感じたことですが、はちゃめちゃに臨場感のある表現形式のせいか、他のゲーム作品よりも記憶との結びつきが強いように感じます。ゲーム中の出来事がちゃんと自分の思い出になっているというか…。なんか本当に、このキャラクターたちと同じ時間を過ごしてきたんだなあ…という感覚がある。これはこういうストーリーでしか得られなかった感覚のような気がします。

 

 まあストーリーの評価についてはかなりの部分で個人の好みが関わってくるような気がするので、あまり建設的な話はできないような気がしますが…。逆に上のレビュー記事で、ストーリー部分以外に目立った不満が挙げられていないことが本作の完成度の高さを示しているように思います。

(キャラのスケール感については、ドキドキ優先の表現ということで自分はプラスに捉えています。)

 

 

 

 長い。続き続き。

 

 これはぜひね…自分の目で体験してほしいですね…。自分は見ているとき思わずおおおーっと声が漏れてしまいました。

 

 このツイートいるか? でもVRって地味に体力使うので、プレイするときは適宜休憩を入れましょう。

 

 ミステリって有能なキャラほど先に消される傾向ありませんか?

 

  たぶんこの記事で一番のネタバレ。自分は辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』(2004)を先に読んでいたおかげ?でKey『リトルバスターズ!』(2007)の世界観の謎を自力で察した経験があります。同じことが今作でも起こった。麻枝准があらかじめ『冷たい~』を読んでいたのかどうか、東京クロノスのスタッフが上の二作を読んでいたかどうかは分からないですが、単純にこの系統の作品って他にもあるのかどうか気になりますね。

 キャラクター重視の作品では、この物語のフォーマットはすごく便利なんだろうなと思います。ある程度物語のボリュームが必要なフォーマットと思いますが、そういう意味では東京クロノスが一番コンパクトにまとまってると思います。(ボリュームというかエピソードの多さがカタルシスの大きさに直結するスタイルなので一概に良いとは言えませんが…)

www.youtube.com

 自分の推しキャラの身に何かが起こったときの反応。自分はこういう、傍から見るとなんでもないことだけど、本人にとっては大きな、自分の殻を破るような一歩を踏み出してくるキャラというかシーンに弱くてですね、だからラブライブ!では星空凛ちゃんが好みというか、応援したくなっちゃうんですけど、この蔭山哲くんもそういうキャラなんですね。6月からはこの「消失」までの実況配信が解禁されるようなので、興味があったら6月まで待って誰かの実況動画を見るか、というかそんなもの待たずに自分でプレイしちゃってください。よろしくお願いします。

 

 ということでこっから先のツイートはみんな三章以降の話に対する反応なので、今さらですがネタバレを気にする人は注意してください。

 

 あるキャラがライブしたらしい…けどプレイヤー目線では見れませんでした。たぶんアコースティックな弾き語りだったんじゃないかな、環境的に。

 

 エロゲと言えば未来の見えない逃避行だよなと思っている。勝手にけっこうメジャーな感覚だと思っているんですが、実際のところどうなんでしょうか。おれも逃避行したいよお…

 

 とある高級マンションに入ったときの蔭山くんの反応、めっちゃかわいくないですか?

 

 結局それぞれがやり残したこと、やりきれなかったことを解消しなきゃいけなかったんだなあって…

 

 ある意味一周してからが本編です。

 

 日が変わって、こっからはクリアを目標に早足になります。

 

 蔭山くんは"愛"というものを分かっている…(?)

 

 言葉よりロウくんの表情の方が雄弁。

 

 タイムリーな告知。東京クロノスの世界が、展開が続いていくのが単純に嬉しい…

 

 と思ったけどbad全部回収してからでないとトゥルーいけませんでした。まあ話の構造上そうなるよね、という。

 

 うぇーい。感想はここまでで述べてきているので、改めてなにか、というのはありません。一応情報として、総プレイ時間は14時間くらいだったかなと。

 

 これもまあネタバレといえばネタバレだけど、この要素はぶっちゃけお話にあまり関わってこないので。。 今回の事件の後で、またみんなで集まってこういうことができたらいいなーと心から思う。

 

 これはプレイした人にしか伝わらないかな。

 

 

 

 

 

 はい、ツイートは以上になります。

 非常によくまとまったゲームでした。VRを用いたアドベンチャービジュアルノベルとして、一つのスタイルが形になった、ということが業界的には大きいのかな、とか思いますが、そんなことよりも単純に好きなキャラクターがいっぱいできた、ということの方が一個人としては大きいですね。今作に続いて、いろんなVRのゲームが世に出ることを期待しています。直近では6月3日リリース予定の『狼と香辛料VR』ですかね…。

 

 これは東京クロノスの内容には関係ありませんが、自分的にバーチャルマーケットも東京クロノスも情報をキャッチするのが遅れてしまったという思いがあって…。ツイッターだけに頼らずにちゃんとメディアをフォローしろよ、という話ではあるんですが、それでも、まだまだVRについて”語る人”が少ないように感じます。まだVRがカジュアルな話題になっていないというか…日常会話で話題として出すにはまだ少しハードルが高いのかなーと(機器が高いからね…)。いろんな作品が出てシーンが盛り上がれば、もしくはハードがもっと普及すれば自然に解消することだと思いますが、少しでもこの記事でそれが早められたらな…とかとか。

 

 

 

 その他、東京クロノス関連記事:

cgworld.jp

cgworld.jp

 CGWORLDによる、より技術面に寄った記事。

 

gigazine.net

 2019年5月4日~6日に行われた「マチ★アソビ vol.22」内で開催されたトークショーの内容をまとめた記事。中盤、VRならでは(?)の制約について語られた部分がおもしろかった。

 

 

 

追記:VR機器をレンタルして東京クロノスをプレイすることができるらしい。

www.rentio.jp

 実際、プレイにあたっての一番大きなハードルがVR機器の入手だと思うのでこれはいい試みだと思う。この形態なら積むということもなさそうだし。今度のお休みにどうでしょうか。