ゲーム感想に見せかけた自分語りです。読む前にゲームをプレイしたりプレイ動画を見たほうが文意は伝わると思う。
『Pineapple on pizza』というゲームがしばらく前から話題になっていて、やろうかな~と思いつつも作業が溜まっていたので手を付けられず、かといってこのまま話題の旬が過ぎてしまうのを待つことにも耐えられず、妥協案として実況プレイ動画を見ました。
以下は動画視聴時の感想ツイートです。時系列順にぺたりぺたり。
【Pineapple on pizza 】そんなにおもしろいのか?!!【椎名唯華/にじさんじ】 https://t.co/LwK4IJzjjP @YouTubeより パイナップル載せたらもうそのピザ一枚全部ダメやぞ!みたいな感じなんか
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
見た感じだと演出が機能してるから満足感はあるな 個人的に
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
陽キャしかいない島に放り込まれるゲーム|Pineapple on pizza https://t.co/MmwqNBFZYU @YouTubeより でも時間を置いて考えるほどにゲームデザインとコンセプトが噛み合っているように感じられてくる 謎ゲー
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
この方の動画だけ時間が妙に長いぞ…?と思って躊躇していました(見てみます!) このゲームをどう評価するかでプレイヤーとしての性向がなんとなく測れるみたいな、そんな側面があるような気もしてきました(作り手側は別段意図はしてないと思いますが)
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
実績とかミクロなドラマの作り込みも鑑みて 自分は高評価するタイプの人間だな
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
ricardo villalobosにサントラをリミックスしてほしい(Pineapple on Pizza)
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
できることがそれしかないとやってしまうんだな人間って それがたとえ燃え盛る火口に飛び込むことだとしても… ゲームだとデザインの範疇ですが
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
フレン「ちがっ、そんなつもりじゃ……私はそんなことがしたかった訳じゃない!!」
— にんず (@ninz51) April 23, 2023
完璧じゃん…
Steamのストアページを貼っておきます。なんでこの位置にリンクを貼ったかというと、ストアページにはネタバレを含むレビューが投稿されているからです。未プレイかつネタバレを気にする人は注意です……と言っても、該当するような人はとっくにページを閉じてると思いますが。
個人的にゲームを一番端的に表現してるなと思うレビューを引用。
「ピザにパイナップル」「酢豚にパイナップル」「からあげにレモン」――個々の好みが激しく分かれやすいこれらのトッピングを、ただ単に「賛否両論」の一言にまとめてはならない。天変地異の阿鼻叫喚ものである。
『Pineapple on pizza』ではこの問題を、プレイヤーの軽率な行為によって引き起こされた大災害という形で表現し、飲み会で率先してサラダを取り分けたりする女子がよく言う「からあげにレモンかけるね~」の罪深さを訴えた。道徳の授業やビジネスマナー研修にも取り入れるべき名作。by SeeE
このゲーム、Steamでは「圧倒的に好評」で、自分自身も動画を見ただけではありますがとても高く評価しています。それには状況の進行に合わせてシームレスにビルドアップする音楽、火山噴火時の小さなドラマの精緻な作り込み、これ以上ないほどにスマートなレベルデザインなど複数の理由がありますが、個人的に一番大きい理由は「無駄な表現がひとつもないこと」だったりします。
ゲーム内のあらゆるものごとがプラスに働いていて、しかも相互に作用しシナジーを生んでいる。たぶん無駄を省いていくと自然とこういう感じになるんじゃないかなと思いますが。上でも呟いていますが、ゲームについて考えれば考えるほど、ゲームデザインとコンセプトが噛み合っているように感じられてくるんですよね…。
なんかめちゃ「ゲーム上げ」みたいになっていますが話を戻して。ゲーム以外でもなんでもそうなのですが、自分がものごとを評価するときに、「無駄な表現がひとつもない」ように感じられたり、あるいは「あらゆる要素が有効に機能している」ように感じられると、ボーナスポイントみたいな感じで個人的な評価が爆上がりするらしいです。
いやまあその傾向には前から自覚はあったのですが、そのように感じられる作品ってかなり稀で。今回久しぶりに「うおおおボーナス5000兆点!!!!」と感じられる作品に出会い、自分のこの傾向を強く再認識したので、なんとなく記事として残しておこうと思ったのでした。(これは余談ですが、自分のこの傾向ってある程度は「もったいない精神」からきているのかな、とか思ったり。)
これは自分だけの話かわからないんですけど、「無駄な表現がひとつもない」、「あらゆる要素が有効に機能している」と感じられたとき、それは「美しい」な、と感じるんですよね。かな~り前に、「綺麗さってノイズの無さなんじゃね?」みたいな気づき系のツイートがバズってた記憶があるのですが、そういう見方・測り方って視覚的な概念以外にも、より複雑なものごとにも適用できると思うんですよね。なんらかの目的(ゲームなら「コンセプト」か)を仮定して、その目的の達成に寄与しない要素(=ノイズ)が無いと美しいと感じるという…。
ということでまとめ。
『Pineapple on pizza』は美しいからみんな体験しろ
正直、体験としては自分でプレイするのでも他人のプレイを見るのでもどっちでもいいと思う。とりあえず、ゲーム内の一連の流れを観測して、「いったいこのゲームはなんだったのか」ということについて考えてみてください。これを言葉にするのも野暮ですが、それを考えることこそが『Pineapple on pizza』のゲーム性のキモだと思います。
ネタバレ記事なのになんで布教してるんだ? ここまで読んだやつだいたい体験済みだろ。変な終わり方になってしまった。『Pineapple on pizza』は神ゲー。