イブニクル感想

今日クリアしました。以下軽く感想。

・ゲーム性
 普通のRPGです。戦闘は敵味方の行動順が予め見えているFF10方式。で、それ以外の部分はほとんどドラクエといっていいシンプルなもの。スキルについては、なんレベルでこれを習得、というふうに決まっていないスタイル。というかぶっちゃけ運。自分の場合、なぜか盾役だけどんどんスキル覚えていってしまってバランス悪かった。しかしそれを含めても難易度のバランスはちょうどいいものになっている。まあ基本はヌルめで、ストレスを減らしていくスタイルですね。
 これといった不満はないが、個人的にはもっといろんなキャラクターを育てたかったな〜とか。でもその路線はアリスソフトの過去作でやってそうな感じもする(自分は今作でアリスソフト作品初プレイ)。

・シナリオ
 うーんなんというかわりとメタい印象。。全体的に語り口があっさりしていて、あまり没入感はない。歴史の教科書を読んでるような感じ? 個人だとか特定の思想に寄ることは少なくて、常に全体を俯瞰する視点がある。その視点は中立で公平で、だからまあ道徳の授業みたいな、寓話を読んでるような感じがある。で、これってたぶん意図的なもので、そもそも「イブニクル」って名前自体「クロニクル(年代記)」にかけたものだと思うので、そういう意味では今作における表現はちゃんとその目的を達成していると思う。個人的には今作は、「イブニクル」っていうでっかい神話のうちの、アスタっていう英雄についての話だったのかなー、と思ってる。
 ただ、いろいろあっさりしているにも関わらず、一つ一つのエピソードはかなりエグいものが多く、そこが人によってはどっちつかずな印象を与えているのかもしれない(シリアスならシリアスでいけよ!という。逆もしかり)。自分としては4章のジャバのエピソードがかなりキていて、この話だけで小説一本できるだろ、と思ったのだけど、あっさり流されてしまった。ただまあこのスタイルは最初から最後まで一貫している。
 あとわりと強めのオチがラストについていて、あーマジかーそういう・・・って感じでしたね。ここでようやく、ハッキリと全体の方向性が示される。でもこれ、続編出るのかな。いやふつうに出てほしいんですけど。一応この時点でもきれいに終わっている。あの「戒律」が罪ってのはどういうことなんだろう。思考放棄的な?臆病な自分としては明確なルールって大義名分になってくれるのでよくも悪くも楽だなーとか思っちゃいますが。ただ、これってルール作る側の人が相手だと勝負にならないですよね。まあ今作もあのオチを踏まえて見てみると勝負になってないというか、ただの「コマ」で終わった感じしますけど。
 この日の日記にも書いてますけど(2015-06-01 - ヨーグルトーン)、やっぱはじめの頃からアスタの規格外な部分は出てたのかなーと思う。


・いちゃいちゃとか
 ぼくはそんな強いこだわりとかないんですけど、よかったと思います。とても気持ちのいい、清清しいいちゃいちゃが堪能できます。リッシュの王道も、ラミアスの変態もよかったですけど、一番自然というか、らしいのはほかの二人、グリグラとキャスですかね。この二人にはとても癒されました。てかグリグラはやばいです。のうみそとろける。お風呂で流れでやっちゃうところとか相当な破壊力でした。


 全体としてとてもよく出来ていて、とても楽しめました。まあ尖ったものを求める向きには合わないかもしれませんが。全体に思ったとおりのことができてる感じがして、この完成度はちょっと目を見張るものがあると思います。
 まだCGとかコンプしてないし、外典のほうも残っているので、とりあえずはそっちやります〜。

参考:マルセルさんの「イブニクル」の感想自分じゃないです