2014年(個人的)年間ベストアルバム

2014年ももう終わりですね、ていうかこれ書いてる時点でもう残り24時間もないですからね。
今年はおそらく大学四年間の中で一番余裕(暇)があった年でした。同期の友人を見るに、理系は研究室配属が決まった後の四年生の一年間が一番忙しそうなのですが、自分はその逆だったようで・・・ いやまあ自分で楽そうなところを選んだので狙い通りといえばそうなんですが。そんな自分も年明けてからは卒論一直線で忙しくなりそうです。

ということで年間ベストです。このリストは2014年1月〜現在までに自分がよく聴いた作品を並べたもので、今年以前にリリースされた作品も多く入っています。のでリリース年も一緒に載せています(間違いあるかも)。自分の場合、年末に出される各メディアのベストを参考に聴く作品を選ぶことが多いので、必然的に去年(2013年)の作品が多くなりますね。お気に入りのアーティストの場合は新譜もすぐチェックしますが。とはいえこれだと雑多な印象があるので、一応下の方に2014年に出た作品のみのリストも載せておきます。
それではどうぞ〜




1. 空気公団 「くうきこうだん(+ここだよ+呼び声)」 1999〜2000

今年一番聴いた・・・と思われる作品。トップが今年の作品じゃないってのがもうなんかアレですが、いいものはいいです。
「ここだよ」と「呼び声」は同時期に出されたミニアルバムで、ほとんど音楽性は変わらないので、初期作品ということで一つにまとめました。呼び声は七尾旅人さんがブログで絶賛していましたね(それが契機かわかりませんが後にコラボしてます)。
今年で空気公団の音源はほとんどそろってしまったので、ちょっともったいない感もありますが、これからも末永く付き合っていけたらと思います。
『happy voice vol.2』山下達郎×空気公団 - 青春ゾンビ




2. DJ Sprinkles 「Where Dancefloors Stand Still」 2013

『14曲の繊細なディープハウス・トラックが、ソフトなフィルターと夢見心地なエコーフェクトで繋ぎ合わさっているこのミックスは、感情を癒すことがハウスミュージックの真の目的だということを思い出させてくれる。』
DJ Sprinkles - Where Dancefloors Stand Still · Album Review ⟋ RA




3. Galcher Lustwerk 「Blowing Up The Workshop」 2013

『1時間に及ぶこのミックスには朝の出勤時、午後の散歩、家で友達とくつろぐ時間などに最適なサウンドが詰まっている。』再びRAの2013年のリストでのコメントからですが、RAの「朝に合う」という評は信頼できます。というよりも自分が朝っぽい音?が好きなようですね。
まだうまく言葉にできないのですが、この作品の音は自分にとって距離感が最適に思えます。パーソナル・スペース的なやつです。親友です。フリーダウンロード。
RA Poll: Top 30 mixes/compilations of 2013 · Feature ⟋ RA




4. The Field 「Cupid's Head」 2013

聴いているとなにかすごいところに連れ去られる作品・・・というのは、アンビエントの世界では珍しくはないのですが、ここまで浮遊感・酩酊感のあるものはなかなかないんじゃないでしょうか。
レビューでは軒並み高評価だったにも関わらず、年間ベストではスルーされることの多かった本作。本文は読めていませんが、そのスタイルを「good sex」と表現したTMTのレビューは、今ではとても的を射ていると思います。
前半後半でがらっと色が変わり、後半は新境地に達しています。「Black Sea」は名曲。
The Field - Cupid’s Head | Music Review | Tiny Mix Tapes
The Field - Cupid's Head  | アクセル・ウィルナー、ザ・フィールド | ele-king




5. Ragchewshack 「ALONE / TOGETHER」 2014

この作品の順位に関しては、今後に期待という意味のひいきが入っています・・・が、それなしでもトップ10入りは確実でした。90年代っぽい音からウィーザーとかニルヴァーナとか想起しますが、彼らの一番の魅力はその青臭さでしょう(非常に洗練されてはいますが)。この作品にはブルーアルバムとか初期くるりを見出してしまいます。オウガやミツメに疲れたらこれを聴きましょう。フリーでダウンロードできるので、ぜひ。
MP3: ラグチューシャック // ALONE / TOGETHER
http://kikigatari.tumblr.com/post/86489275825/review-ragchewshack-alone-together




6. THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+「GRE@TEST BEST! シリーズ」 2013

今年は声優方面も攻めてみよう、とか思っていたのですが結局ぜんぜん聴かずにこれを聴いていました。歌っているのは声優さんですけど。
なにがこんなにいいんだろう・・・たぶんですけど、自分の原風景にアニソンが入ってるんでしょうね。
ベストですし曲単位でとばしとばし聴いていますが、はまる曲はめちゃくちゃはまりますね。普通に泣くくらい。
アイマスはいいけどラブライブの曲はあまりはまれないという・・・。おそらく根本の違いは、盛り上げようとしているかどうかだと思います。ラブライブはこっちも一緒に盛り上がるタイプで、アイマスにもその要素が無いわけではありませんがそれがメインではなく、どちらかというと聴かせる感じです。フロア向けとリスニング向けみたいな感じですかね。
自分は盛り上がろうと思って音楽選ぶことはそんなにないので。でもラブライブの曲はあれはあれですごく職人技だよなあとか思っています(ちなみに自分はアイマス未プレイのライトファンです)。




7. RP Boo 「Legacy」 2013


『どう考えてもRPブーは運動神経が良く、ドラムマシンの達人なのである。カンフーの動きにも近いかもしれない。意味がわからないが、とにかく圧倒的。』紙エレキングvol.12のp.58、野田さんの評ですが、まさにその通りだと思います。
ぼくはジュークとの実質的な出会いがこの作品だったのですが、先にこれを聴いたせいで他のジュークの作品が少し楽しめなくなってしまったんじゃないかと思います。
怒涛のリズム。自分はリズム感がないと思っている人は、これを聴いたらどう反応するのか。外を歩くときにこれを聴くと無敵になったように感じてしまいます。




8. Jerry Paper 「Fuzzy Logic」 2013

この音は抗えないです。ゆるふわなんてレベルではなく、ふにゃふにゃむにゃむにゃでぼくはいま地面にちゃんと立ててますか?って具合。フリーダウンロード。
メロディーも極上ですが、おなじくらいリズムの豊かさがこの作品を何度も聴けるものにしています。
桃源郷ですねー。昔のアニメやマンガ、ゲームでいえばマザーシリーズとかゆめにっきの世界です。
あぁ^〜(ry
digitalisからなJerry Paper “Fuzzy Logic”、Charlatan “Night Circus”、Raica、Colonizer、Zwei Kreise、そして書店男子 | Dirty Dirt
http://foundland.us/archives/1218

とりあえず音を聴いてみてください。




9. Slint 「Spiderland」 1991


今年?だかリイシューされたのですが、それとは関係ないタイミングで聴いておお・・・となった作品。初めて聴いたのは数年前だけれども、まじめに聴いて全体像つかめたのが今年。
変に言葉を費やすとあれなんだけど、このリストの中でこれに匹敵する格を持つ作品はないです。よく聴いたってことで#9に入れていますが。
時間経過で評価が下がることがない作品が傑作なんじゃないかとか、ふと思いました。




10. Burial 「Truant / Rough Sleeper」 2012


ブリアルは1stも2ndまだ馴染めてないのですが、これはわかりやすく盛り上がる部分があるからか、いきなりぐっときました。
音については↓を。
http://www.amazon.co.jp/TRUANT-%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%82%B4%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B0%81%E5%85%A5-%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%9B%A4-BRE44-Burial/dp/B00AHVC6CC/ref=sr_1_7?ie=UTF8&qid=1420000112&sr=8-7&keywords=truant




11. Giant Claw 「Dark Web」 2014

一曲目をはじめて聴いたときの興奮ときたらなかったです。下に熱い文章があるので読んでください。それにしてもポップだ。
http://wasabitapes.tumblr.com/post/105089556172/wasabi-tapess-favorite-music-of-2014




12. Deep Magic 「Reflections Of Most Forgotten Love」 2013

アンビエントの大傑作。歌としての体裁はないけど、暖かく、有機的。




13. Camberwell Now 「All's Well」 1992

ふっつーにすばらしいギターロック。「The Ghost Trade」は感動的。ぼくなら90年代のリストに入れます。This HeatのころからCharles Haywardのメロディセンスが大好きです。




14. Joanna Newsom 「Have One On Me」 2010

今年のジム・オルーク分とでもいうか。前作よりも自然な感じになっている。




15. Cass McCombs 「Big Wheel And Others」 2013

秋はこればかり聴いていました。彼の作る音も個人的には理想の一つ。(ちょうどいい感じに力の抜けた演奏で、森は生きているをほっぽってこっちを聴いてた自分)




16. Parquet Courts 「Light Up Gold」 2012

外国版マイブライテストホープ。これは二年前の作品ですが、今年出た「Sunbathing Animal」も気に入ってます。先月あたりもう一枚出しましたし、絶好調ですね。




17. Ricardo Villalobos 「Dependent And Happy」 2012

移動時によく聴きました。歩くのが楽しくなります。気づくと流していて、ずっと聴いているという。




18. Animal Collective 「Fall Be Kind」 2009

EPですが。「Merriweather Post Pavilion」が気に入ったなら必聴です。




19. The Dead Texan 「Dead Texan」 2004

Stars Of The Lidの片割れのソロ。本家よりも親しみやすいメロディがあります。




20. Cocteau Twins 「Heaven or Las Vegas」 1990

いまさらですが。完璧なドリームポップ。




21. Grouper 「Ruins」 2014




22. Mac DeMarco 「Salad Days」 2014

信頼しているライターの岡村詩野さんが今年のベストに挙げていたので。まだあまり聴けてないけどこれ絶対これからもっと好きになる・・・・・・



23. Nmesh 「Dream Sequins」 2014


ポップスとしてのヴェイパーウェイブ。




24. Jessy Lanza 「Pull My Hair Back」 2013

すごく洗練されてる。見た目濃いのに味はさっぱり系みたいな。はまってる感じはしないのにかなりリピートしている。




25. 山本精一ラプソディア」 2011

彼にしては骨のある歌ものロック。ギターは超かっこいいし歌はやさしいし、もっと早く聴いてればよかった・・・




26. Macintosh Plus 「Floral Shoppe」 2011

ヴェイパーウェイブの元祖的な(OPNもいますが)。ヴェイパーと聞くとほとんど悪ふざけなんじゃないのかとか思ってる人がいるかもしれませんが、まっとうな、誠実に作られた作品もあるんですよ!(半分自分宛)情報デスクVIRTUALがあわなくてこれも敬遠しちゃってました。探せばネットにあると思います。




27. Logos「Cold Mission」 2013

リズムの想像力。ジュークとは違う方向への追求。
Logos - Cold Mission · Album Review ⟋ RA 名レビューだと思います。




28. シャムキャッツ 「AFTER HOURS」 2014




29. MyMy 「Songs For The Gentle」 2006




30. Artur Rubinstein 「Chopin: 19 Nocturnes」 1967

通年でよく聴いた。#16がお気に入り。




31. Stereolab 「Emperor Tomato Ketchup」 1996

いつも3番まででおなかいっぱいになっていたのですが、このアルバムの本番は4番以降ですよ!明らかに最高傑作。マッケンタイアさんいい仕事してる〜。




32. 朝日美穂 「Thrill March」 1999

ジム・オルークが昔フェイバリットに挙げていたらしい。たしかにすばらしい。こんな人いたのかー。
Reutopia-Music: 朝日美穂 : Thrill March




33. 空気公団 「メロディ」 2008




34. Aphex Twin 「Syro」 2014

あまり聴き込めていないためここに。ただしminipops 67 [120.2] [source field mix]はめちゃくちゃ聴いた。この曲だけでも最高だった。




35. Black Dog Productions 「Bytes」 1993

ずっと前から名盤らしいことは知っていたけれど、聴いたのは今年が初めて。なんじゃこりゃあという完成度。こりゃSAW1ぐらい有名になってなきゃあおかしい。ロマンチックなアルバム。
Reutopia-Music: Black Dog Productions : Bytes




36. 森は生きている 「グッド・ナイト」 2014




37. Matt Marque 「Get There」 2001

掘り出し物ですねー。エリオット・スミスがシカゴ音響派(死語らしい)と組んだらこんな感じ?
Reutopia-Music: Matt Marque : Get There




38. eagle shadow 「B-Side-Jams and OLd Tracks: Vol.1」 2013

地味によく聴いています。なんなんでしょう彼(ら)は・・・ フリーダウンロード。
http://eaglesshadow.bandcamp.com/album/b-side-jams-and-old-tracks-vol-1




39. Angel 1 「Allegra Bin 1」 2014

1080pおもしろいです。NmeshとかGiant Clawとか好きなら。




40. Stellar Om Source 「Joy One Mile」 2013

すがすがしい傑作。ここら辺のはまだ聴き込み足りてないです。




その他思い入れのあるもの
・ラブリーサマーちゃん と 芳川よしの 「はじめまして」 2014
芳川よしのさんが大好きで、アルバムじゃないですが載せます。
Stream Yoshino Yoshikawa - Last Summer (feat. Suzushiro) by Yoshino Yoshikawa | Listen online for free on SoundCloud
この曲は今年めっちゃ聴いた。
坂本慎太郎 「ナマで踊ろう」 2014
・Happle 「ドラマは続く」 2013
Ogre You Assholeペーパークラフト」 2014
The Beach Boys 「Little Deuce Coupe」 1963
・Belong 「Colorloss Record」 2008
・Built To Spill 「Perfect From Now On」 1997
・Gem Jones 「Admiral Frenchkiss」 2014
・Infinity Frequencies 「Computer Decay」 2014  癒されます・・・
・Lewis 「L'Amour」 2014
・Tim Buckley 「Happy Sad」 1969
・Various 「The Early Emissions (EPs 1〜4)」(Firecracker Recordings)  2013


2014年作のみ抽出
Ragchewshack 「ALONE / TOGETHER」
Giant Claw 「Dark Web」
Grouper 「Ruins」
Nmesh 「Dream Sequins」
シャムキャッツ 「AFTER HOURS」
Aphex Twin 「Syro」
森は生きている 「グッド・ナイト」
Angel 1 「Allegra Bin 1」
坂本慎太郎 「ナマで踊ろう」
Ogre You Assholeペーパークラフト」(重すぎて回数聴かなかったけど間違いなく傑作)
Gem Jones 「Admiral Frenchkiss」
Infinity Frequencies 「Computer Decay」
Lewis 「L'Amour」(リイシューらしいですが入れておきます。)



すごい暇な年でもきちんと消化できた作品は40枚いかないくらいですね。それも旧譜含めた数ですし、来年はもっと減るでしょう。でも多少忙しいほうが活動的になるのかな?
こういう、画像付きのちゃんとしたのは作るの初めてだったので、かなり時間かかりました。画像サイズ大きくてもぜんぜん大丈夫なのね・・・ 画質がいいだけでなんとなく快感ありますね(今回は失敗)。
でも、自分の好きな作品のジャケットが並んでるのってすごくいいですね。
来年の目標はとにかくこのブログを続けること!ですかね。こういうものがないと自分はなにも記録を残さないので。
よっしゃあ、書いたぞ。
ではよいお年を。