お気に入り曲まとめ(2021.1~5)

 00年代本の作業してたのでほとんど00年代の音楽です。自分にとっての新しい音楽(今回の作業で初めてまともに聴いた作品)の中からお気に入りを取り上げます。

 

 

 久しぶりすぎてフォーマット覚えてない。基本的には曲単位で取り上げてたんだっけ…。単純なサボりと家庭の事情でもう10ヶ月くらいこのお気に入り曲まとめの作業やってないんですよ。大事な習慣も失われるのは一瞬……

 10ヶ月はあまりに長いので分割します。本の作業をやっていた1月~5月までとそれ以降で分けます。

 もうね……これもランキング記事と同じで禊 -misogi- なんで。あるいはけじめ。頑張ってやりきりたい。

 

 ということで同人誌と同じく古い順から。曲単位で聴き込めた作品のみ取り上げます。作品の音楽性やアーティストの概要についてはディスクガイド記事を参照ください。ここでは書きたいことをカジュアルにバーっと書いていきます。曲単位でお気にを記録できれば良し。

 

Aimee MannRyan Adamsまでの文章は5月に書きました。それ以外は10月に書いたもので、多少文章のテンションが違うかもしれません→後半すごい雑っす!)

 

 

 

Aimee Mann / 『Bachelor No. 2 or, the Last Remains of the Dodo』(アルバム)

 これはもうね、全曲いいのでアルバム単位で取り上げる。聴いたきっかけはピッチフォークのSunday Reviewで取り上げられていたことと、Mac Miller『Circles』に触れてから気になっていたJon Brionがメインで関わっているという情報。

 Jon Brion関連ということでアレンジはやっぱり完璧(文字通りカンペキ)なんだけど、それ以上に本人のソングライティングが本当に良い。これで売れないって判断されるのマジでどんだけ、って感じする。どの曲にも映画の主題歌(OP向けというよりはED向けだとは思うけど)になり得るだけのドラマとエモーションがある。いやたしかにムードは暗いというかやや感傷的なんですけど… 

 本作を「00年代の作品」として取り上げるときにちょっと悩むのが、作品自体は99年にほぼ完成していたという事実と、実際の音楽性が90年代によく見られたものと類似していること。聴けば分かるけどギターの音色やアレンジのセンスがすごく90年代感ある(それはそれとして音楽作品としては完璧な出来なんだけど)。今回の自分の企画でも「スタンダード感」を基準として設定しているので、選出には少し迷ったけど結局内容が良すぎたので普通に取り上げました。

 本でも書いたけど、Beck『Sea Change』が好きな人は気に入るのでは?と思います。アルバムの構成・ムードが似通ってるので…。ほぼ確実に個人的な今年の年間ベストに入ってきますね。大好きになってしまった…。

 

 

 

 

 

 

Broadcast / Long Was The Year、Unchanging Window、Come On Let's Go、Echo's Answer、City In Progress

 from『The Noise Made By People』

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 今さら聴いたシリーズ。いや今回取り上げる作品全部今さら聴いたシリーズだが…。すごく良い!って感じじゃないんですよ。衝撃はない。でもしみじみと良いです。ポップさの瞬間風速ではディスコグラフィー上の他作品に劣るかもしれないけど、アルバムというまとまりで見ると今作が一番完成度が高いのでは、と思う。いや他の作品そこまで聴けてないけど…。

 サウンド・楽曲ともに、ちゃんと独自の「美学」があるのが良い。アルバム単位でユニークな印象・立ち位置を築けていて、そういう意味でドリームポップというジャンルにおけるクラシックとして扱っていいと思います。

 

 

 

 

 

 

The New Pornographers / Mass Romantic、The Fake Headlines、The Slow Descent Into Alcoholism、Jackie、Letter From An Occupant、The Body Says No

 from『Mass Romantic』

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 これもアルバム全体的に良い。『Twin Cinema』と比べるとこっちの方が勢いがあって通しで聴きやすい。『Twin Cinema』は一曲の良さが振り切れてるんだけど、そのせいなのか自分の好みでない曲が来たときの聴き手の気持ちの落ち込みっぷりがすごい。具体的に書くと1~3曲目までテンションぶち上げで来て4曲目でテンションが下がって、下がり切ってアルバムの再生を止めてしまう(分かるでしょうか)。なんというか、それまですごい勢いで快楽の波がきてたのに、急に焦らされて、その焦らしに堪えられなくなって終わる…みたいな感じです。でもSpotify(最近(5月です)のアップデートで楽曲の再生数が大きく可視化されるようになった。改善かどうかは正直疑問。見れるようにするのはいいけど、デフォルトでは非表示でいいと思う。曲を実際に聴く前に再生数による邪推・先入観が挟まっちゃうから)で見ると4曲目の再生数多いんだよな…

 話が逸れまくっている。『Twin Cinema』やSpotifyの悪口?を書く段落じゃないのに…。とりあえず、曲単位では『Twin Cinema』が勝る部分もあるけどアルバム単位だと『Mass Romantic』の方が好きかな?という感じです。The New Pornographersに求めてるのはこれだ!というのが全部入っている。求めてないものが入っていない、という方が正しいか。いやこれがファーストなので、当時の人からすればそのバンドに求めるものがまだ定まっていないわけですが。後の時代から俯瞰して見るとこのアルバムが一番彼らの良いところが出てるような…気が…。

 

 

 

 

 

 

Pinetop Seven / On The Last Ride In、The Palm Acres Parade、And The Dog Longed To Be A Horse

 from『Bringing Home The Last Great Strike』

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 前にブログで取り上げてたような気がしていたけど検索してみたらヒットしなかった…。

 よくよく思い出してみたらツイッターだった。絶対前に一度言語化したよな…と思っていたのだけど。

 今そのツイを参考に1枚目のセルフタイトルのアルバムを聴いているんですけど、めちゃくちゃ良い…。まだ消化できていないのでここでは取り上げないですが、この時点でサウンドが完成している。完成しているのでこの先もずっと古びないと思います。

 個人的なツボはボーカルのDarren Richard。この深く響かせる感じの節回しがストライクです。バンドの中心人物でもある彼が弁護士への道を志したことによってバンドは活動を休止するわけですが、この声とソングライティングが失われるのは個人的には悲しいなと……いやもう失われた後なんですけど。

 

 

 

 

 

 

Ryan Adams / To Be Young (Is To Be Sad, Is To Be High)、My Winding Wheel、Come Pick Me Up、Why Do They Leave?

 from『Heartbreaker』

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 名前だけは聞いていたけど実際には聴いてなかった作品。基本的にはブルースとカントリーというトラディショナルな音楽なので最近の?音楽が好きな人にはウケないかもしれませんが、良いものは良いです。

 #2「To Be Young (Is To Be Sad, Is To Be High)」のコーラス(0:36~)でやられない人いますかっていねーか、はは……という感じですが、このような曲を期待してアルバムを聴き進めていくとちょっと肩透かしを食らうかも。とは本の方に書きました。

 アルバムの中心となる楽曲は明らかに「Come Pick Me Up」なんですけど、この曲がこれだけ輝くのもその直前の「Damn, Sam (I Love A Woman That Rains)」の寂寞があるからで……要するにアルバムの構成が良いんですね。名盤とされるのも頷ける出来でした。

 

 

 

 

 

 

FugaziCashout、The Kill、Oh、Ex-Spectator、Nightshop、Argument

 from『The Argument』

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 「Cashout」は問答無用の名曲で、ドラムとギターが絡むイントロからもう顔がにやけてしまう。続く「Full Disclosure」「Epic Problem」も名曲…なんだけど、楽曲のテンションにもう自分の身体がついていきません。中高時代なら…!

 とまあ冒頭の3曲だけでもうつよつよアルバムなんですけど、後半にもミドルテンポの渋い良曲が並んでいて、マジで隙がないという感じです。前半のエモいパートが好きな人には伝わらない可能性もワンチャンあるような気もするんですけど、アルバム後半、特に「Oh」以降は完璧ですよ。テンポが遅くてもグルーヴがあるから気持ちいい。というよりはテンポが遅いからこそグルーヴの快感が引き立つんですね。充実したバンドアンサンブルが楽しめる名盤です。

 

 

 

 

 

 

Tim Hecker / Ghost Writing (Part 1)、City In Flames (In 3 Parts) (Part 1)、Borderlines (Part 1)、Boreal Kiss (Part 1)、Boreal Kiss (Part 3)、Night Flight To Your Heart (Part 2)

 from『Haunt Me, Haunt Me Do It Again』

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 今まで真面目に聴いてこなかったアーティストの一人。といってもチャレンジしてこなかった訳ではなく、何回かやたらピッチフォークで評価の高い『Harmony In Ultraviolet』から入ろうとしたことがあるけれど毎回うるせぇ!!ってなって終わっていました(なんであんなに評価高いんでしょうか)。

 根本的に自分が「メロディー重視の人」っぽいのが『Harmony~』にあまり乗れない理由の一つかもしれません。ということでファーストである『Haunt Me~』はかなり良かったです。アルバム中盤、「Ghost Writing」あたりから朧気ながらメロディーが表に出てきます。その曲以降はもうアルバム終わりまでずっと良いです。サウンドとメロディーがバッチリ嵌まってるし、「Boreal Kiss」からほんのりムードがポジティブになっていく構成も良いし。派手なインパクトはないですが綺麗で儚い、美しいアルバムだと思います。

 

 検索したら興味深いツイがヒットしたのでペタリ。『Black One』が2005年で『Harmony~』が2006年だからたしかに流れみたいなものはあったのかも。FenneszのTouchからのリリース作も似たような音楽性だと思う…のだけど、実はFenneszSUNN O)))全般もそんなに聴けていないので、『Harmony~』と一緒にまとめて聴けたらいいねとか思っています。

 

 

 

 

 

 

Deerhoof / The Eyebright Bugler、Top Tim Rubies、Holy Night Fever

 from『Reveille』

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 ちょっと失礼な例えかもしれないけど、ファストフードのような良さみがあるアルバム。いやスナック菓子かな…? すごく軽やかで、ついつい手が伸びる。たぶんソングライティングなら他のアルバムの方が秀でたところがあるように思うけど、こっちはアルバム全体の軽やかさがね、良いんですよ… 言葉で説明するのが難しいんですけど…例えば『Trout Mas Replica』みたいな、「意味不明でフリーキー」な作品だけが持つ良さみたいなものがね、Reveilleにも備わっているんです。ここまでなんか書いてきましたがちゃんと表現できた気がしないぜ。まあいいや。というか『The Runners Four』はなんでSpotifyにないの…?

 

 

 

 

 

 

Max Tundra / Lysine、Fuerte、Pocket、Lights、Hilted、Acorns

 from『Mastered By Guy At The Exchange』

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 調べてみたらこの作品をAmazonで注文したのが2012年の9月でした。リスニングまで10年近く放置。よくあること。

 天才です。なんでもありで、とにかくポップ。「Merman」とか「Lights」とかさ、初見じゃ絶対奇妙に感じるけど実はめちゃくちゃポップみたいなの、、これがポップミュージックの神髄ですからね。価値観を変えられてるんですよぼくら、リアルタイムで。

 まあそういう“それっぽい”話はさておくとしても、このアルバムに籠められたアイデアの量は異常だし、アルバム終盤Lights~Hilted~Acornsの流れは完璧です。リアルタイムで体験したかった作品ですね。

 

 

 

 

 

 

James Holden / Hayling (Kosmas Epsilon Mix)、Lifeformation (Infernal Machine Mix)

 from『Balance 005』

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 自分はプログレッシブ・ハウスとかトランスとか、そこらへんはまったく通っていない人間なんですが、今作のディスク2を聴いて(これがトランスか!?)ってなりました。いやトランスはこういう音楽性だ!と断言するには自分の経験が少なすぎるのですが。

 上で挙げた2曲がマジで強くて、中盤までミックスを牽引しています。この2曲(5曲目と8曲目です)を目安に一度ディスク2を通しで聴いてもらいたい。終盤の「Form & Function - Wonderland (Original Mix)」なんかも良いですが、これはもう完全に終わらせに、着地させにきてるアレなので。

 とにかくさっきの2曲を体験すればトランス~プログレッシブ・ハウスがなんとなく掴めるんじゃないかな?と思います。ディスク1は優等生っぽい感じです。

 

 

 

 

 

 

Lightning Bolt / 2 Towers、Crown Of Storms

 from『Wonderful Rainbow』

 ミニマル・ミュージックの、というか反復のおもしろさって多分めちゃくちゃプリミティブなもので、それをとにかく速くデカく鳴らすこの作品はぶっちゃけ最強と言っても過言ではない(?)。

 聴いた方が早いっす!

www.youtube.com これもトランスあれもトランス。

 

 

 

 

 

 

Brian Wilson / Roll Plymouth Rock、Cabin Essence、Wonderful、Song For Children、Surf's Up、Vega-Tables

 from『SMiLE』

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 #2「Heroes And Villains」とか聴けばわかりますけど、アルバム中のけっこうな数の曲が入り組んだ構造を持っています。展開が唐突で、かなり困惑させられる……ぶっちゃけその部分に関しては明確にマイナスポイントだと思うんですけど(まあ歌詞も吟味しないと適当な評価はできないんですけど)、しかしそれを補って余りあるメロディーとハーモニーの快感があります。ある意味ゴリ押しスタイル。でも抗えねえ… 中盤のCabin Essence~Wonderful~Song For Childrenあたりは毎回一緒に歌っちゃいます。

 

 

 

 

 

 

Dear Nora / The Lonesome Border, Pt. 1、Hung Up、Give Me Some Of Your Love、Oxygen & The Mellow Stuff、Suicide Song

 from『Mountain Rock』

 地味に再生回数が多い。編成・サウンドが超ミニマルなせいか、作品を聴くときの精神的なハードルがめっちゃ低いんですよ。加えて1曲目「The Lonesome Border, Pt. 1」が名曲なので。。

 その1曲目とか#4「Hung Up」とか、メロディーがものすごく歌向き?なんですよ。メロディーが節回しと合致している。「Hung Up」のメロディーとか楽器で弾いてもたぶんなんも気持ちよくないと思います。歌声だからこそのメロディー。

 音楽の芯となる部分……今作で言えば歌ですが、それがめちゃ強固でありつつ、全体としてはこれ以上ないほどに軽やかという(そもそもその芯以外の要素が最小限)。良いアルバムです。

 

 

 

 

 

 

PhoenixRun Run Run、If It's Not With You、Alphabetical

 from『Alphabetical』

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 巷でよくある(?)オシャレなだけの音楽なんじゃないの~とか勝手に思われてそう、という謎の偏見が個人的にある作品。というかそれお前が思ってたことだろ→すみません…

 オシャレってイコールダサくないってことで、極めると結局自分好みの洗練へ向かう。ここではポップなR&B的アレンジの究極が聴けます。これも実際聴けば通じると思う。まあアレンジと作曲って違うし、アレンジはさておき全曲の作曲が好みというわけではないのだけど、両者がハマったときの破壊力はすさまじいですね。

 

 

 

 

 

 

Andrew Bird / Sovay、Measuring Cups、Masterfade、Tables And Chairs

 from『The Mysterious Production Of Eggs』

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 室内楽的な色んな楽器が使われていて、ヒップホップとかクラブ系の音楽などを聴いた後に触れるとデトックス~~~って感じになる。素材の味が活かされた精進料理みたいな感じ? チェンバーなサウンドって触れない人は週~月単位で触れなかったりするのでは。そういう人に聴いてみてほしいです。いたらですが。

 一応、エレクトリックなサウンドも普通に使われてます。

 

 

 

 

 

 

The Drones / Shark Fin Blues、The Best You Can Believe In、You Really Don't Care、Sitting On The Edge Of The Bed Cryin'、This Time

 from『Wait Long By the River and the Bodies of Your Enemies Will Float By』

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 1曲目の「Shark Fin Blues」が超名曲なのでこれ聴いて判断するといいです。ロックファンなら問答無用でノックアウトだろ~と思うけど多少ブルース通ってないとダメかも。ロックファンでブルース通ってない人がどのくらいいるかわからないけど。

 電気!って感じのギターがめちゃくちゃ強いので、そういうサウンドを聴くのが久しぶりだと効きます。アルバム最初と最後の2曲が作中で一番良い曲なのがアルバム派としてはボーナスポイント。

 

 

 

 

 

 

Sam PrekopTwo Dedications、Chicago People、A Splendid Hollow、C + F、Density

 from『Who's Your New Professor』

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 この作品については本でだいたい書いたな…1stソロほど華麗な運動があるわけじゃないし(1stソロほど)軽やかじゃないし雰囲気があるわけでもない。けどこののっぺりとした空気がね、だんだんクセになってくるんですよ…。

 1st信者だった(世紀の傑作故致し方なし)ので見る目が曇っていましたが、触れてみればこれはこれで稀有な良作だということがわかります。スロウライフ、スロウライフ……。

 

 

 

 

 

 

Vashti Bunyan / Lately、Wayward、Hidden、Turning Backs、Brother、Feet Of Clay

 from『Lookaftering』

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 上で挙げたDear Noraとだいたい同じ。アレンジはこちらの方が手が込んでいますが、基本的に同じような楽しみ方ができる。

 超シンプルゆえ即効性があります。1曲目の「Lately」からもう持っていかれることでしょう。

 

 

 

 

 

 

Bonnie “Prince” Billy / Love Comes To Me、Strange Form Of Life、Wai、Cold & Wet、Lay And Love、Then The Letting Go、I Called You Back

 from『The Letting Go』

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 これもフォーク系だけど。他の作品よりは間や空気感を大事にしている気がする。もっと言えば少しポストロック感がある。オルーク的? ぶっちゃけあんま書くことないぜ。おれは穏やかな音楽が好き。

 Spotifyから消えた…と思う。たしか前はあったと思うんだけど…。

 

 

 

 

 

 

Destroyer / European Oils、Looters' Follies、A Dangerous Woman Up To A Point

 from『Destroyer's Rubies』

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 9分半ある1曲目が作品を象徴している。Uniteするための歌。アンセムアンセムアンセム。しかしぶっちゃけ長い。アルバム中盤の「Looters' Follies」「A Dangerous Woman Up To A Point」も同じような構成の曲だけど、盛り上がりすぎてこれでアルバム終わりかな?とか思ってしまう。でもまあこういう曲って確実に演奏力などなどがないとできないので… 非常に充実した好盤。

 

 

 

 

 

 

Ghostface Killah / 9 Milli Bros、Beauty Jackson、Whip You With A Strap、Clipse Of DOOMJellyfish、Big Girl、Underwater

 from『Fishscale』

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     MF DoomJ Dillaの参加により節度あるメロウさを獲得した、インディー方面の音楽ファンにも訴求するであろう名盤。中盤、「Clipse Of DOOM」~「Jellyfish」の流れはうお~DOOM~~~!!と感涙すること必至。これはどうでもいい話ですが、やっぱ自分は特定のコード感に弱いんだな~と思う。それはATCQMF Doomには備わっているけど別段Ghostface Killahに備わってはいないっぽい……というようなことを『Supreme Clientele』を聴いて思う。いやSupreme~の方が評価高いっぽいじゃないですか、悔しいんだよな、何度聴いてもうーん…ってなっちゃうから。というかそもそもヒップホップ自体が「コード感がなくてもできる音楽ジャンル」っぽい。そういう側面もありそうだなと。

 

 

 

 

 

 

Bjørn Torske / Hemmelig Orkester、Hatten Passer、Tur I Maskinparken、Loe Bar、Møljekalas

 from『Feil Knapp』

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 名盤です。特段00年代のランキングに入れたりしてないですけど、改めて考えると入れても良かったかも?とか…。ノルウェーのダンスミュージックシーンを考えるとすごく影響力あるような気がするので。インタビューとかを読んでるわけではないので、彼ら(ノルウェーのダ~を形成する人たち)が実際に影響を受けているかどうかはわからないんですけど、音楽性とかフィーリングは共通するものが明確にある。軽やかで、高品質で、なんでもありで、とにかく楽しい……という。

 一応、ナムコのゲームサウンドが好きな人にはかなり刺さる作品だと思います。

 

 

 

 

 

 

Actress / 『Hazyville』(アルバム)

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 ファーストアルバムで、過去からの系譜が辿れない謎の感性を発揮している点は確かに似ている……まあ音楽性も少し似てるけど。

 たまにツイで呟いてるし、本にもかなりの量書いていますが、改めて謎な作品です。1曲だけ変な曲がリリースされたところでたまたまだろorアーティストの気まぐれだなとかで済んじゃうんですが、アルバム単位で統一感のある変なモノをお出しされると紛れもなくアーティストの感性・資質だな…と納得せざるを得なくなります。

 もっともらしい展開がないことやロウな音質からはパンク的な精神性を感じることもある。個人的にはデコンストラクテッドクラブ的な音楽の嚆矢のような気もする……けどデ~については自分自身よく分かってないのでなんとも。とりあえず、Huerco S.などの作品がオーバーグラウンドで評価される下地を作った作品・アーティストということは言えそうです。

 

 

 

 

 

 

Fucked Up / Crooked Head、No Epiphany、Black Albino Bones

 from『The Chemistry Of Common Life』

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 邪道な楽しみ方かもしれないけど、アルバム中盤の音が過剰になりすぎてほぼシューゲイザー化するところが好き。上で挙げたお気に入り三曲は連続して配置されているのですが、そこを目安にアルバムを通しで聴いてみてほしい。トびます。

 

 

 

 

 

 

Luciano / Celestial、Sun, Day And Night、Conspirer、Hang For Bruno

 from『Tribute To The Sun』

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 正直に言うとジャケットがなんとなくダサくてずっと聴いていなかった作品。いや多少はチャレンジしたけど、1曲目が元気すぎて挫折していた。でも2曲目以降は自分好みの爽快で小気味いい音世界が繰り広げられる。

 個人的にヴィラロボスの音楽の小気味よさってマジで他の追随を許さないレベル……だと思ってたんですけど、このアルバムがガチで匹敵していてビックリ。でその小気味よさを維持しつつよりポップな楽曲構造を備えているので、ぶっちゃけこのアルバムに関して言えばヴィラロボスの上位互換な感じなんですよ(ポップファンからすると)。

 というかジャケットデザインからすると本気でポップシーンに殴り込みをかけに来た作品なんじゃないかなと。しかしこれ以降同じ路線の作品は出てないっぽいので、うーん…という感じ。今さら聴いた自分が言うのもあれですけど、誰かにこの路線を引き継いでもらいたいな~。

 

 

 

 

 

 

Motor City Drum Ensemble / Raw Cuts #3、Raw Cuts #4、Raw Cuts #6、There's A Truth、Monorail

 from『Raw Cuts Vol.1』

 実はツイッターで知った作品。いやピッチの高評価作品はチェックしてるので作品は知ってたんですけど、購入に踏み切ったのはツイのおかげ。 

 ヒップホップ由来のぶっといビートに官能的な鍵盤のコードが乗る。それだけで生きていけるんだよな。言うことなし。

 

 

 

 

 

 

Neon Indian / Deadbeat Summer、Terminally Chill

 from『Psychic Chasms』

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 この音の質感はもうほぼ10年代なんだよな。曲もサウンドも当時としては完全にネクストレベル。でも多少同時多発的な感じもあって、というのはロックの方面にReal Estateが出てくるので。。 なんにせよ、このローファイな質感は自分の敬愛するGraham KartnaからJerry Paperまでまっすぐ繋がってるんだなあという感慨があります。

 曲単位で見ると明確なお気に入りは少ないのだけど、ぶっちゃけサウンドが好みなのでだいたい全曲楽しめちゃうんだよな。

 

 

 

 

 

 クソ長いし適当で申し訳ない。次回は調べつつ書くことになるのでちょい時間かかるかも。