『島が見えたよ』という新作アルバムが出たということで聴きました。サブスクって気になった作品すぐ聴けるから便利。。
朝日美穂を聴くのは99年の『Thrill March』以来。『Thrill March』は上に貼った記事を読んでジム・オルークがフェイバリットに挙げていた!?という情報からかなり昔に買って聴いた記憶がある。というか自分の過去記事漁るとちゃんと出てくる(記録って大事…)。
というかというか実際にネットで検索をかけるとこんな記事がヒットする。どうやら高橋健太郎(朝日美穂のパートナーで諸作の製作に関わっている)のブログらしく、この記事によればSAKANAや朝日美穂とジム・オルークの関わりはこの人をきっかけにして始まったものらしい。へえ…というかSAKANAの作品にもかかわってたんですね高橋健太郎さん。で、ジム・オルークはミュージック・マガジン誌において、その年のベストテンに『Thrill March』を選んでいたようです。そして『Thrill March』製作当時、高橋健太郎はガスター・デル・ソルを聴いていたと…。
周辺情報はさておき、作品について。やや奔放なボーカルを中心としたちょっと不思議で軽やかなポップス。エレクトリックな質感の曲の合間にアコースティックな小曲が挟まる構成。
上で「ちょっと不思議」としたのはなんというか… なんか不思議な聴き心地なんですよねこの作品。エレクトリックな音とアコースティックな音の配分のせいかな?となんとなく思っているんですが。ちょうど半分くらいなのかな。エレクトロ・ポップとチェンバー・ポップの絶妙な配合みたいな感じ? 個人的にはあまり似たような印象の作品が浮かばないです。
どちらかと言えばミニマルで渋い…すき間の多く取られたアレンジ・プロダクションですらすらと流れていくのでついリピートしてしまう。いろんなシチュエーションにフィットしそうな良い作品だと思います。個人的にはさわやかな空気の小曲群が好き。オケのアレンジがきれいで楽しい「四つ葉のクローバー」、終盤の展開が美しい「ベーグル・ソング」。3分あたり、Cメロを経由して回帰するAメロはまた印象が変わって聴こえる…。
調べてみたら「四つ葉のクローバー」のアレンジにはBabiも参加しているとのこと。いやこの曲はtoi toy toiっぽいなと思ってたんだよね~まさか関わっていたとは…
話は変わるんですけどSpotify版「四つ葉のクローバー」の1:21にぶつっとノイズが入っている気がします(自分だけ?)。意図したものなのかどうかはこちらではわからないですが一応。あと泡沫の個人ブログなので書いちゃいますけどSAKANAの『光線』の再発って高橋健太郎さんの力でなんとかならないのでしょうか(たぶんアーティスト本人に聴いた方が早い)。
追記:
ここまで書いた後に見つけた、柴崎祐二によるインタビュー記事。自分の文章よりこっちを読んだ方がよっぽど作品について掴めると思います。