描き文字を含めた画面構築と情報量のコントロール

 記事タイトルがやけに硬いですが雑文です。

 

 

 8月なんもブログ更新しませんでしたが、文フリに向けた作業をしていました。あとAC6。ACシリーズ初見でもぜんぜん楽しめるし、難易度もSEKIROとかに比べたらずっと低いので、興味があったら気軽に初めてみてはいかがか。

 

 本題に入る。ぜんぜん絵とか描いてなくても他人の作品を見てるだけで気づくこともあって、今回はそうしたメモ。ぜんぜん大した内容ではなく、むしろ自分のズボラさを暴露するような内容です。

 

 

 

 

 

 

 

 

メモその1

 一つ目は「描き文字を含めた画面構築」。絵の構図とか決めるときに描き文字も要素の一つとしてちゃんと考慮しよう、みたいな話。

 これは他人の絵を見て、とかではなく、直近で描いたアークナイツの雑マンガの経験からの知見なんですが。今まで自分はネーム作って作画してフキダシ入れて……最後に描き文字を描くみたいな感じで作業してたんですよ。描き文字のことはまったく考えずに他の工程をこなしていって……最後に場当たり的に描き文字を入れる。するとどうなるかというと……単純に描き文字を配置しにくいというのもあるし、配置したとしてもなんとなく窮屈だったりして、なんか良くない感じになったりするんですよ。

 

 それへの対応として……決めのコマだけでもいいので、事前に、ネームの時点で描き文字も配置しておく、描き文字も含めて画面をレイアウトしておくのがいいかなと思いました。別に全部のコマでやる必要はないんですけど、重要なコマとかは事前に描き文字もある程度決めておいた方がいいと思います。

 

 あと描き文字のデザインも……もし可能なら画面のパースや空間の認識を補助するような形(と配置)にできたらいいかも、とか。クリスタの変形ツールが便利なので。いやまあここは作品やコマの表現の方向性による部分でしょうけど。

 繰り返しになっちゃうけど、描き文字も画面を構成するパーツとしてちゃんと考慮しましょう、という話ですね。そのためには、画面の構成を考えるタイミング(ラフやらネーム)で描き文字もちゃんと登場させよう、という感じ。

 手本としてパッと浮かんだのはチェンソーマン。あ、あとエアギアなんかもすごいことになってたような。日常系の引き出しも増やさないとか。

 

 てかね、描き文字ムズイよ。これはこれで立派に一つのスキルツリーだわ。とにかくお手本の数を増やすことかなあ…。

 

 

 

 

 

メモその2

 二つ目。情報量のコントロール……というとすごく大雑把なんですけど。基本的に情報量が多い、描き込みが細かい部分に人間の意識は向いてしまうようです。この性質をよくよく頭に刻んで、できるだけ活かしましょうという話。

 

 画面全体に均等に手を入れるよりは、手を入れるところと抜くところをはっきりさせた方が、描き手側の手間的にも、見る側の体験としてもプラスになるだろう、ということ。これは究極、自分の好みの話なんですけど、コンセプトのようなものがスパッと伝わるような絵が好きなんですよね。なにも意識せずに見たときに、目の焦点がスッと定まるような。そういうのが自分の好みなんですよ。

 

参考例:

https://twitter.com/sc_ome/status/1685670093949390848

https://twitter.com/kawarage_yatano/status/1681122655255289857

 

 全体をくまなく描いて、後からぼかしとかで焦点を作る処理を入れる、みたいなのが正道ではあるんだろうけど、趣味でやる分にはできるだけ楽したいじゃないですか。

 なので……ラフの時点で、画面のそれぞれの部分の情報量の多寡を計画しておくといいのかなと思いました。個人的なイメージだとサーモグラフィーみたいな感じで……実際にマッピングする必要はないですけど、頭で意識しておくとか、軽くメモっておくといいと思います。

 

 輪郭線の太さで焦点(というよりは遠近か)を表現する……のもあるんですけど、それにも限度があるし(太すぎると線のニュアンスが失われる)。絵の全体的な焦点って基本的には構図と描き込みの多寡で表現するんじゃないかなと思います。なので、より描き込む部分とそうでない部分をあらかじめ決めておけばいいんだろうなと思いました。

 

 

 

 

 

まとめ

 ということでまとめ。具体的な方策の部分だけ抜き出します。

・(ネームやラフの段階で、)重要なシーンでは描き文字もレイアウトしておく

・(ネームやラフの段階で、)絵の特に見せたい部分=焦点を決める、メモっておく。作画時には焦点部分は意識して細かく描き込み、それ以外は意識して手を抜く

 

 あらためて見るとどちらも計画・コンセプト段階での一工夫という感じですね。やっぱ計画って大事なんだよな。

 

 そんな感じ。文フリまではなにも絵を描かないかもしれないです。なので文フリの新刊の方に期待しててください。