長瀬有花『a look front』

 

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 29日が文フリなので、マジで修羅場……たしかミックス用の選曲作業中に出会ったアーティストですね。偶然TLで委員長のツイを見かけて聴いたら神曲だったという。

 

 RIOT MUSICという音楽事務所があって……「RIOT」と聞くとそれこそスライの暴動とか剣呑なものを想像してしまいますが、どうやら「奔放」「多彩」「おもしろい」などといったポジティブな意味もあるらしく、そういう意味も込めた名付けらしいのですが。話を戻すと、その事務所にバーチャルアーティストという、VTuberと音楽アーティストの中間のような存在が現在6人所属していて、長瀬有花はそのうちの一人ということらしい。

 

 他の5人の楽曲も聴いてみたけど、すごいね……すごいんですよ。曲もMVもアーティストのパフォーマンスもぜんぶ超一流でヤバい(みんな歌上手すぎ)。方向性がメインストリームど真ん中なので個人的な趣味ではないのですが、クオリティはすさまじいです。

 

 長瀬有花は6人の中ではインディー寄りというか。キャラ付けとしては不思議ちゃんみたいな感じなのかな?(まだ自分も知ったばかりなので合ってるかは微妙) ツイのプロフィールでは「だつりょく系アーティスト」を自称しています。とりあえず事実として、他のメンバーよりはクール!美麗!!みたいな圧の強い表現は控えめなようです。

 

 

 

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 音楽についてとりま2曲。「駆ける、止まる」(作編曲・作詞:高城みよ)「陰キャの教祖になりたい女の子の歌」らしい(なんだそれ)。今はもう慣れちゃったけど、初聴時はその不思議なコードとメロディーの流れに驚いた。メロのミニマルなアレンジと途切れ途切れのリズムが相対的にサビの疾走感を演出している。というか曲名の「駆ける、止まる」ってこのリズムのストップ&スタートのことも示唆しているのではないか。クールでかっこよくてちょい神秘的。

 

 「とろける哲学」(作編曲:ねこむら、作詞:ねこみ)(ねこコンビ!?というか二人合わせてcat napというユニットらしい)委員長に感謝案件。アルバムでも一番ゆるふわな楽曲で、上の「駆ける、止まる」に続く配置なのでアルバムで聴くと雰囲気のギャップがすごい。ゆるふわと書きましたがそれは雰囲気とサウンドのみで、楽曲自体はアルバムでも一番テクニカルです。機敏に微妙に移り変わるコードと……あとリズムの抜き差し! とにかく編曲がすっごいです。各パートの変遷もものすごくさりげなくて、ふと気づくとサビに突入している(『あれ、ねこだ』じゃあないんだよ、サビだよ!)。本人のボーカルや、間奏で1フレーズだけ出てくるシンセなどサウンド面ももちろんだけど、この有機的すぎるというか、メロやサビなどのパートが少し溶けてくっついちゃっているかのような構成も含めてすごく「ゆるふわ」です。

 この曲は自分の性癖(?)にどストライクでした。ヤバい。もし自分がこのレベルの曲を作れたとしたらもう人生満足しちゃいそうな気がする。こういうクリティカルな曲を作ったアーティストはすべからくその後一年分くらいは安定して暮らせる額の報酬を手にするべきですよ、政府はなにやってんだ政府は(暴走)。それはそれとして委員長は早くcat napにオリジナル楽曲を依頼してください。

 

 最後に皮肉というかなんというか、これだけメインストリームを意識している(と思われる)事務所の中で、一番最初にアルバムを出し、かつブレイクしそうなのが"アンチ"メインストリーム……というほどでもないけど、ちょっとしたメタ的な路線の長瀬有花だというのが少しおもしろい。まあ路線としてはこっち(長瀬有花)の方がいろんな音楽性の楽曲を許容する余地があるようには思えるのだけど。

 

 

 

 そしてどうやら実写で!?ライブをやるらしいです。実写で登場するのも事務所で一番早いのでは、わからんけど。それに合わせてなのか、最近ツイのアイコンも実写風になったのが個人的には少し寂しかったりするのですが。とりあえずライブは覚えておこうと思います。