toi toy toi [Chant]


 伊藤真澄コトリンゴ、Babi、良原リエの4人のメンバーからなるトイピアノ・カルテット「toi toy toi」が発表したシングル。2017年春アニメ『アリスと蔵六』のEDテーマ。
 (以下の内容は数日前にツイッターで流したものを再構成したものになります)

参考リンク
CD | アリスと蔵六
リスレゾ – リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

 toi toy toiの「Chant」、とてつもなく良いです。リズムはシンプルながらも、メロディーの各フレーズが前のフレーズの終わりを待たずにたたみかけてくることでまるでメリーゴーランドに乗っているかのようなドライブ感が出ているのですが、そこへ(おそらく)伊藤真澄の手によるものと思われる、変態的とも言えるようなコードが同時に展開されることで、わけわからんけどめっちゃ高揚するという、他に類を見ないハチャメチャ(?)な音楽に仕上がっています(追記 作曲:コトリンゴとクレジットに書いてありましたね…。しかしまあインタビュー中盤にあるように伊藤真澄からの影響もあるだろう、ということで…)。受け手の感覚としては、目まぐるしく展開するアニメーション(例えば湯浅政明作品とか)を観ている感じが近いでしょうか。



 海外インディー好きへ補足するならば、今作を聴いたとき自分が近いかも?と思った作品はJulia Holterの「Ekstasis」でした。もうちょい言えば、Julia HolterあるいはJulianna Barwickを「Simple Songs」の頃のジム・オルークがプロデュースしたらこんな音楽ができるかも?と思いました。


 アルバム「Ekstasis」(2012)のオープニングトラック。2分半くらいからの展開が鳥肌が立つほどかっこいいです。



 まあ伊藤真澄のコード感覚も唯一無二のものなので、なかなか似たような雰囲気にはならないかもしれませんが… とにもかくにも、アリスと蔵六のイメージを守りつつもここでしか聴けないような音楽が展開されており、アニメファン以外にもオススメできる内容になっています。ぜひ多くの人に聴いてもらいたいです。



追記 この曲、とても大事にされているようで、なかなかネットで聴けるところがありません。多分一番手っ取り早いのは蔵六のアニメを観ることだと思います。TVバージョンもすごくいい感じですので一度ご覧になってください。。