アイカツ!ミュージックフェスタ in アイカツ武道館!感想 & AIKATSU☆STARS! [Fantastic Ocean]

 去る2018年2月27日&28日、アイカツ!シリーズ5周年を記念したライブが武道館で開催されまして、その1日目の方に参加してきました。
AIKATSU☆STARS! スペシャルLIVE TOUR & アイカツ!ミュージックフェスタ in アイカツ武道館!|イベント/大会|データカードダス アイカツスターズ!
AIKATSU!MUSIC FESTA in AIKATSU BUDOKAN
『アイカツ!ミュージックフェスタ in アイカツ武道館!』day1セトリ入り感想 - 思いのままにペンでスラスラ:ありがたセットリスト




 今はじめて見る動画だけど"重み"がヤバい
 実はアイカツ!はスターズはまだしも無印の方は当時まだ60数話までしか観れてなくてですね、一応このライブに合わせて観るぞ〜と思っていたんですが、結局80話くらいまでしか至れずに当日を迎えてしまいました。そして予想通り、半分くらいは知らない曲という感じだったのですが、それでも十二分にライブを楽しむことができました。



 以下ちょっとしたライブの感想(長いので飛ばしてもいいよ)

・客層について、自分が見た範囲では自分と同年代が多かったかなという印象。男性が7〜8割くらいだったような。
・アニメのライブ前に流れる恒例のBGM(芸能人はカードが命)と共にメンバーの登場。これリアルでやられると興奮がヤバいですね。泣く。
・自分は声優というかアニメ関係のライブは今回が初めてだったんですけど、観客の訓練され具合に少し圧倒されました。曲中のコール&レスポンスとか、そういうやつのことです。まあすぐに慣れて気にならなくなりましたが。
・そして間奏中に発生した観客席ウェーブイベント、自分の席側から始まったため対応できず終了…
・みんな歌めっちゃうまい。せなさんの歌声聴いてあっこれゆめちゃん!?!?と感動してしまった。アニメが現実に侵食してくるような感覚もあった。そのまんまの声だから!
・とはいえ今回、誰が誰の声でどういう容姿なのかまったく把握してなかったので…少し勉強してくれば良かったと思いました。メンバーの姿見るの当日が初とかね…
・衣装替えというかコーデチェンジすごい。曲の合間にすごく頑張ってるんだろうな。終盤だけど小春ちゃんときららちゃんの再現度めっちゃ高くて一発で分かった。記号としての眼鏡の強さ…

 文字ばっかなので動画を挿入。今回のイベント用の新曲で、ちゃんと当日の一週間前くらいに音源入手したのにライブまでに一度もフルで聴かなかったという、よくない思い出が…
・スクリーンに映されるアイカツアニメのダイジェストみたいな映像、こちらも半分くらいは未見で言ってしまえばネタバレだったんだけど、初見でも熱が伝わる良編集でした。
・メドレーがめっちゃ強い… ショート版というよりはアニメ版ですね。三年目のブロック(今回のセトリでは中盤のミエルミエール〜lucky train!の4曲。ブロックってのはMCとMCの間の曲のまとまりだと思います。)は自分は初めて聴く曲ばかりでしたが会場の盛り上がりが半端なかった(隣のオタクがヤバいヤバいヤバいヤバいって連呼してた) ニーナちゃんという子が人気なのかな?
・からのゴシックアイドルラッシュ(タルト・タタン〜硝子ドール)。かっこいい〜〜〜 曲中リアルの炎がステージ前面から噴き出して物理的にも会場の温度が上昇。二階席の遠方からでも熱を感じたので近かった人は本気でぎゃ〜って感じだったのでは。いい思い出だ。
・終盤はもうアンセムばかりというか… 会場の反応を見るにアイカツ!シリーズの5年間の重みを背負った曲群で、これまでのドでかい文脈も威力に変換してぶつけにきていたという感じです。履修が半端な自分にはもったいない曲たちかもしれない…
・最後、音について。会場の規模的に仕方ないのかもしれないけど中音域の音が聞こえにくかったり。知らない曲でもコードが追えればそれなりに楽しめるのだけど、それも少し難しい感じ。次は違う会場のイベントに行ってみよう。



 終盤はもう疲れてへとへとになってましたが(三時間くらいやってましたからねライブ)大変楽しませてもらいました。なんかこれでアイカツのライブが終わり…?みたいな感じらしいんですけど…(よくわかっていない)ひとまずはお疲れさま&ありがとうございました。円盤を待ちつつアニメを観ていくぞ。









 続けてアイカツスターズ!2ndシーズンのミニアルバム『Fantastic Ocean』の感想を。ちょうどライバル集団的な立ち位置のヴィーナスアークが出てきたころに発売されたミニアルバムです。ベストアルバムが出るまでCDは買わないでおこうかな〜と思ってたんですが(スターズになってからまとまった曲数が収録されたCDが出てないんですよね……代わりに値段も抑えめですが)、武道館ライブもあったのでこれだけ買いました。このアルバムを選んだ理由は「おねがいメリー」「MAKEOVER MAKEUP」が入っていたから… はっきりと好きと分かってる曲がこの2つだったというだけで、他の曲にも期待はしていましたけどね。いや一度はアニメで聴いてるはずなんですけど……まあ一回二回聴いたくらいじゃわからん曲もあります。それでもいままでスターズを観ていて明らかにタイプじゃないな、という曲はなかったので…



 メインの楽曲が6曲と、それらの歌なしバージョン(いわゆるカラオケver.)が5曲の、計11曲を収録しています。1曲目の「Miracle Force Magic」のみ歌なしバージョンがないですが、実はこの曲はツバサ先輩の楽曲のカバーでして、歌なしバージョンは元の曲が収録されている『ハルコレ』の方に収録されています。
 曲数も少ないので1曲ずつ感想。





・「Miracle Force Magic 〜ローラ Ver.〜


 インストに関しては元となにも変わっていない(はず)、キーボードの音色が印象的な王道ロックナンバー。ギターとベースの刻むリズムがかっこいいです。大きな会場が似合いそうなサウンド。一瞬プリキュアアラモードのあおいちゃんが浮かんでしまう。ボーカルについてはツバサ先輩(ななせ)の方が少しハスキー気味でロックなサウンドに合っているかもしれない。一方のローラ(りえ)は高音でも澄んだ歌声で、聴きやすさではこちらの方が上かと。




・「ハッピー☆パンチ

 こういうポップな曲も笑顔で完璧にこなすエルザさま、まじエルザさま…
 アニメではゆめちゃんとあこにゃんというハチャメチャにかわいいコンビで歌われていたこの曲(たぶんそっちのバージョンはBOXとかに収録されるのでは)、CDではあこにゃんの代わりにエルザさまが歌っております。あこにゃんのめちゃかわボイスもいいのですが、エルザさまの綺麗系のボイスも最高で、ゆめちゃんとのタイプの違う歌唱が互いを引き立てあっています。

 アマゾンのレビューなどでも言われていますがサウンドが少し安っぽいというか、なんか潰れたような感じになっていて、そこで好みが分かれるかもしれません。安っぽいというか…なんというかビンテージな感じを出したかったのだと思います。1分半くらいのところのキーボードの音色のチョイスとか(この動画では割愛されています)、DJのあのスクラッチの音とか、普通に効果的だと思います。ただ……ブラス以外の楽器のボリュームをもうちょい上げてもよかったのでは?とか(特に後ろでワウワウやってるギター!)

 若干もったいない的な空気を醸してしまいましたが曲はめちゃくちゃいいです。好き。サビ前の「Hey! sister シエスタしてる場合じゃないわ」という韻を踏んだ歌詞も最高。良いです。




・「おねがいメリー

 おまえら3人で寝てたんか……かわいい…
 アニメで一発で虜になってしまった曲。ボーカルを筆頭に柔らかめの音色でまとめられており聴いていて非常に心地いいです。アニメの54話、初の花園きららメイン回で描かれたブランド・FuwaFuwaDreamのコンセプトを見事に表現しています。

 もろもろの完成度がめっちゃ高くてぶっちゃけ書くことがない。一応注目ポイントとしてサビだけでなくAメロから並走しているきららちゃんのハモりを挙げておきます。あと盛り上がる場面で出てくるスライドギターの音色にカントリー味を感じて笑ってしまうのは自分だけでいい。




・「MAKEOVER MAKEUP

 アニメのショート版ではサビの後にまたAメロをまた繰り返して終わるという構成が印象に残っているこの曲。エレクトリック感満載のきらびやかなサウンドで、リアルタイムでツマミを回しているかのような生々しいエフェクト処理やぶっといベースが特徴的です。「episode Solo」の親戚みたいな感じもある。

 メロディの洗練度合いがすさまじく、種類も長さもそれほどではないのですが圧倒的な存在感を放っています。ボーカルが映えない瞬間がない。前述したAメロで終わるという構成ができるのはAメロがサビに負けないくらいの強度を持っているから。

 ピアノやストリングスで綺麗に飾られたEDM歌謡で、なによりも真昼嬢のボーカルがすばらしい一曲です。アニメ or ミュージックビデオでのエネルギッシュなパフォーマンスも見物です。




・「荒野の奇跡


【アイカツスターズ!】白銀リリィと荒野の奇跡【歌詞考察】 - 🍀君は光るダイヤモンド
あらゆる天使は恐ろしい(アイカツスターズ!『荒野の奇跡』を読む) - アイカツスターズ!
 一部で熱狂的なファンを獲得している白銀リリィ先輩の新曲です。前曲「Dreaming bird」で見せたプログレも真っ青な複雑な構成はここにはありませんが、相変わらず言葉は多く、また熱量や過剰さといったものもいささかも減じていません。今回は特徴としてまるで呪文のような高速コーラスが合間合間に挟まれており、逆再生も使われているイントロではアニメのまどマギのような不気味さが出てきています。

 音数の多いメロディーとヒステリックなストリングス&ドラムが目立ちますが、Bメロ以外は基本下降クリシェで王道感があります。というかむしろこのどこまでも落ち込んでいくようなギターとベースの方が深刻なような…

 運命に抗っているかのような悲壮感溢れる曲です。歌詞から生じるイメージを意識して聴いた方が楽しめるでしょう。前曲と合わせて歌詞の表現するところを考察するのも一興かと。サビ後半
の「ただ希望を歌ってみたい 籠の鳥は〜」の部分の下がっていくところが猛烈に好き。



・「Forever Dream


 目下のところのラスボスであるエルザさまの持ち歌。初聴時はサビの最後の「I Say Hello I Say Hello Forever Dreams Will Come True」の部分のコード展開で一気に引き込まれました。

 音的な特徴は「MAKEOVER MAKEUP」とほぼ同様で、こちらもメロの優秀な、エルザさまの歌唱が引き立つ曲となっています。サビ前のBメロのボーカルは鳥肌が立ってしまう程の出来。

 OPテーマやEDテーマとして使われてもおかしくないくらいの力強い歌詞を持っていて、それを意識して聴いているとエルザさまもちゃんとアイカツのメインキャラなんだなーという感慨が湧いてきます。





 アイカツの平均以上の楽曲がバラエティを保ちつつまとめられた良ミニアルバムだと思います。これらに加えて「森のひかりのピルエット」や「Bon Bon Voyage!」などもあるのでスターズ2年目もとい2ndシーズンは本当に絶好調でしたね(まだ終わってませんが)。

 普段はわりとインディーな感じの音楽を取り上げることの多い本ブログですが(最近はそうでもないな…)、今回の記事は女児向けアニメは観ないけど音楽は好き、という人にも届けばいいなと思って書きました。まあ女児向けでなくともアイマスとかありますし、かくいう自分もまだアイカツを半分も観れていないのですが… とにかく、音楽目的にアニメを観るというのもなかなかいいものですよ。



8.3