あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2016年よく聴いた曲ということで、曲単位のリストを上げよう…と去年は思っていたのですが、ちょっと気力的に難しいので、これが一番や!! っていう一曲だけ取り上げようと思います。
(アルバム単位のリストはともかく、曲単位のものを作っている人、ほんとにすごいと思います。尽きぬ音楽愛によるものなのか、普段からメモを取るなどのマメさの積み重ねなのか… まあ聴取スタイルによるところもありそうですが)
(また、相も変わらず感覚で語っているので注意です)
ここにきてポップミュージックじゃなくクラシックというのが(自分でも)意外なんですけど、とにかく昨年は一年間を通してこの曲をよく聴きました。
カンタータ(交声曲)という形式の曲のようで、ウィキ先生によれば、単声または多声のための器楽伴奏付の声楽作品、とのこと。
一応、自分の聴いた作品を貼っておきます。このボックスセットのディスク12の最後に収録されています。
- アーティスト: C. Debussy
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 2012/05/01
- メディア: CD
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そのときは神々しいボーカルに圧倒されたりもしていたんですけど、それよりもその独特なコード進行(感覚で使っている言葉です…)に惹かれました。
ドビュッシーの音楽って印象主義として扱われたりするように、独特な和声感覚で知られていると思うのですが(自分自身、中学時代にプレステのゲームの「moon」でドビュッシーに触れて以来、実感していることでもあります)、特にこの曲ではその「ぼやけた美意識」とでもいうような和声感覚が思う存分に発揮されているように思います。
上に貼ったものとは違う録音ですが、参考の動画を貼っておきます。
(ピアノ版としているのはただの自分の好みです。まあでもピアノ版の方がよりはっきりとコードの流れを追えるんじゃないかなあとは思います。)
この溜めに溜めて開放しないような… すぐそこまで言葉が出かかってるのに、結局口にしないまま離れてしまうような、そんな展開が個人的にすごくツボなんですよね。Jポップだと、aikoの曲のあのひねくれた感じが近いかな。この感覚がポップミュージックの世界にも広く膾炙してほしいな…とひそかに思っております。
近い感覚を得られるものとして、個人的に真っ先に思い浮かぶのがカンタベリー系の音楽。
Henry Cow / Half Asleep; Half Awake
他にもハットフィールズ、初期ソフト・マシーンなどなど。もしかしたらカンタベリー系のミュージシャンのバックボーンにドビュッシーがあったんじゃないかなあ、とか。まあ実は全く関係なくて、英国独特のウィットな感性を突き詰めた結果ちょっと似ちゃった、なんて可能性もありますが。
他にもこんな感じの音楽を探しているんですけど、なかなか見つかりません(あったらぜひ教えてください)。ちょっとぽいかな〜、というのだと、例えばこれとか。
Scott Walker / It's Raining Today
バロックポップ的なことをやっていたキャリア初期が大好き。特にScott 3.
なんとなく、いろいろあったけど結局元に戻る〜みたいな展開が自分は好きなのだろうか。
わりかし最近のだとFrank OceanのSierra Leone、Pilot Jonesなど。展開がさりげなすぎて涙が出てきます。動画はないので各自音源を入手してください。
ちょい逸れてきたのでまとめますが、ドビュッシーの「選ばれた乙女」という曲、まさしく神曲なのでぜひ聴いてみてください。クラシックだし真面目に聴いたほうがいいのかなーとかそういうのは気にしなくていいです。おら、とっとと聴け(乱暴)
そしてあわよくばドビュッシーの音楽に影響されてください。具体的に言えばドビュッシーに影響された曲を作ってください。お れ が 聴 き ま す !
以上。今年もよろしくお願いします。