Thundercat [The Beyond / Where the Giants Roam]


 サンダーキャットが今年発表したミニアルバム。前作から2年ぶりらしい。
情報:Thundercat / The Beyond / Where the Giants Roam(24bit/44.1kHz) - OTOTOY
全曲試聴:Thundercat - 'Hard Times' - YouTube


 お、久々に今年の作品だ。
 ソロとしては3作目。自分としては彼の作品を聴くのは今回がはじめて。フライング・ロータス周辺で名前は見かけてはいたけれど。ウィキ見るとエリカ・バドゥの2008年〜のNew Amerykahシリーズにも参加しているそうで。自分としてはむしろその名前がフライローと強く結びついていたゆえに今まで聴かなかった感がある。だって彼の作る音楽ってすごくエクストリームなんだもの。。

 まあ作品全部が全部そうだとは思ってないけれど、自分はフライローはエクストリームな音楽を作る人って思っていて、そんな彼と付き合いの深いサンダーキャットもそういう感じの音楽をやってるのかな〜と勝手に思っていたのですが、そういう偏見は今作を聴いて見事に吹っ飛びました。



 とりあえずアルバムのあたまを飾るこの曲を聴いてみてほしい。











 どうでしょうか。

 とりあえず、上に書いたような偏見とは間逆の音でしたね。むしろ穏やかな、落ち着いた音。癒される音です。

 てかボーカルいいですね。。 べーシストの作品と聞いて、また事前にフライローの作品で彼によるバッキバキのベースを聴いていたのもあって、アグレッシブな音を想像していたんですけど、ぜんぜんそんなことない。てかこれはべーシストというよりSSWとしての作品なんじゃないか、と言えるほどに全編通してスウィートな歌声が響いている。

 とりあえず、過剰な部分はひとつもないですね。どちらかというと引き算で作られているような印象。で、全体の骨に当たる役割は歌が担っているように感じます。

 またジャケットもいいすね。。音のイメージにぴったりなんですよこれが。途中、インタールード的にはさまれる「That Moment」っていう短い曲がすごくイメージを掻き立ててくれます。



 うーん、いいなぁ。時折こういう甘〜い音を摂取したくなるんですけど、思いがけず出会うことができましたね。ぼくは甘いものはいくらあっても困らないんですけど、どうせなら上品なのがいいよね〜ってなったときに、たとえばフランク・オーシャンだとかディアンジェロが浮かぶんですけど、今作というか彼の作品もそこに加わりますね。

 気になるのは以前の音源なんですけど、どうなんでしょう。こういう路線なのだろうか。まあたとえ違ったとしても、品質は保証されてるでしょうけども。にしても今作、16分くらいの短い作品ですけど、ピッチフォークでは今までで一番高い評価出してるんですね。点数もそうですけど、BNMも出してる。いや、すごくいい作品なんで納得ですけど。



 若干遡ってみる。

 いいですね・・・。いや、これは安心です。速買いです。



 どうも外国人は見分けがつかない。TVOTRにいませんでしたっけこんな人。



 こんなふざけた動画もあったりして。猫が好きそう(名前にも入ってますしね)で好感が持てますね。



 まじめなのもあります。かっけえ〜。なんだこのオッサン。。 動画にはカマシ・ワシントンも映っていますね。





 とりあえずは見逃さなくてよかったなーと。絶対好きだもんこれ・・・。過去作も追ってみようと思います。自分としてはこれでフライローの株も間接的に上がったような(今作の半分は共同プロデュースらしい)。いやもともと好きでしたけど。
 これから寒くなっていきますけど、夜は暖まりながらこれを聴こうと思います。なんとなくだけど寒いほうが甘い音楽って合う気がするんですよね。



8.2