Royal Headache [Royal Headache]


 通っぽくs/t(self-titledの略)って書いてもいいんですけどね。オーストラリアはシドニー出身のガレージ・ロックバンド、ロイヤル・ヘデイク(ヘッドエイクって表記はアカンくない・・・?)の1st。2011年作。
 いつものごとく、詳細は下記リンクを参照。
Royal Headache | Pitchfork
Royal Headache 「High」 - SIKEI-MUSIC
s/t LP | Royal Headache(試聴はこちら)

 今年の夏に二枚目の作品が出て評判がよかったのと、レーベルがWhat's Your Rupture?ってことで購入(なんかCD安かったってのもある。新品なのに)。WYR?はParquet Courtsで意識し始めたわけだけど、カタログを見るとFucked UpとかLove Is Allとかいていいなーと思う。このレーベルは(たぶんだけど)過去作のリイシューにも力を入れていて、Life Without BuildingsだとかComet Gainの昔の作品も出してる。今回の作品も元はR.I.P. Societyっていうシドニーのインディーレーベルから出てたらしい。調べたらこんな記事が出てきた(R.I.P. Society: the 10 greatest hits | Culture | The Guardian)。去年でレーベル5周年だったそうです。


 うええ〜横文字多い。とりあえず音楽性について。ストレートなパンク・ロックに古いソウルやR&Bの歌心が加わった感じ。曲は短い(アルバム全体で26分くらいです。12曲。)ながらもよく練られていて、ここらへんの老練なイメージはパーケイ・コーツにも通じる。上のピッチの記事によると作品発表当時、メンバーの年齢は24〜31歳だったそうで、まあ納得というかなんというか。といっても、もう年齢でなにかを測ることに意味がなくなってきてる時代なんですけども。


 とりあえず一曲。大音量推奨。

 とりあえずと書いてるけど、この一曲でだいたい判断できるでしょう。いろいろ。個人的にはあらゆる面でカンペキな一曲と思ってるんですけど。


 軽快にトバす演奏も最高で、それと対等に渡り合うこのソウルフルなボーカルも最高。ボーカルの名前はShogunというそうですが(当時30歳)、これはふつうにショーグンと読んでいいのだろうか・・・。あまりにもハマりすぎて逆に警戒するというか。

 曲はとても洗練されているので、そこだけ聴くとさすがに現代っぽさはあるんですけど、そこにこのボーカルとザラついた録音が加わるととたんに何時の作品か分からなくなってしまう。50年代?60年代?みたいな。まあ自分はそのころの音楽ぜんぜん聴いてないので今はイメージで書いてますけど。
 自分が聴いた昔の音楽で近いと感じたのはCCRですね。

 でもこの曲でも69年だからなあ。まあいいや。


 ボーカルがいないとダメかというとそういう訳でもなく。アルバム中には2曲インストが入っていいるんだけど、またこの2曲がいいという。一応アルバムの流れ的に、一息入れるタイミングでこれらがくるんですけど、いい曲すぎてそのまま聴き入ってしまう。いや、ほんとにいいんすよ・・・


 録音やモノクロなジャケットから時が止まったかのような、殺伐としたイメージがあるかもしれませんが、実際はフレッシュなエネルギー・感情に溢れています。最近ロック聴いてないなーって人なんか、これ聴いてガツンとくればいいと思うな。

 あとどうでもいいけどジャケットの建造物なんなんでしょうかね。1stも2ndも似たようなの写っているんで。オーストラリアにはいっぱいあるんでしょうか。いやまあどこで撮られたものかわからないですが、今度オーストラリアに旅行いくんで、もし見かけたら撮ってきますね(ほんとにどうでもよかった)。



8.3