Ragchewshack [ALONE / TOGETHER]


Ragchewshackフリーダウンロード。
昨年のリストに挙げたんですけど、改めて残しておこうかと思って。といってもあまり書くことはないのだけど。→そうでもなかった。
kikigatari
MP3: ラグチューシャック // ALONE / TOGETHER
基本的な情報は上のリンクを参照してください。そうそう、もともとは他の記事もこういうスタイル――すでにある他人の記事を活用して手間を省いていくスタイル――で行こうと思っていたんですけど。まあ置いといて。

一番最初に耳がいくのは、やっぱりギターの音色でしょうか。90sのオルタナティブのマナーにのっとった響きです。うーん、まあここらへんは個人差あるんでしょうけど、自分の年代の人にとっては抗うことのできないサウンドの一つなんじゃないかなあと思います。
ぼくが最初に聴いたとき、まずひっかかった曲は2番の「日は明日」でした。その次が4番の「煙」だったんですけど、上のリンク先ではどちらも触れられてないんですよね。あれ?まあいいんですけど。ぼくの好みですね。実際聴いてもらえればわかると思いますが、なんとなくこの二曲は似てると思います。

ギターの方がThe World Will Tear Us Apartっていうバンドにも所属していて、そちらでの活動、というか音源が特にハイハイでは評価されていて(ぼくはそこまではまれませんでしたが、こっちの方が冒険はしてるとは思う)。そこからのつながりか、今作もそのギターの大橋氏と一緒に語られることが多い(母数めっちゃすくないけど)ようです。たしかにギター最高だよね!でも今作については、一番の重要人物はボーカルの大野義明さんだと思います。少なくとも自分にとっては。なんせ全曲の作詞作曲とミックス・マスタリングを担当してるんですよこの人。プロデュースはグループ名義ですけど。

ハイハイの記事を読んで、自分もThe World Will Tear Us Apartの音源を聴いてみて。両者を比べてみて、もっとも違う部分は曲ですね、ってこれは当然なんですけど。それと同じかそれ以上に違うのが、一つ一つの音のクリアーさだと思うんですよ。The World Will Tear Us Apartの方はあーインディーぽいなーって感じなんですけど、Ragchewshackの方はそんな感じぜんぜんしないんですよね。要するに、とても細かい部分まで整っている。なにも知らずに聴いたらメジャーの人たちかな?って思うんじゃなかろうか。
単純に力の入れようが違ったのかな?まああっちはあっちであれが狙っていた音なのかもしれません。そこらへんはわかりませんが、両者のこの音の違いを生み出してるのが、もっと言えば、Ragchewshackの音の個性を作っているのが大野義明さんなんじゃないかな〜とぼくは思うのです。

まあ単純にぼくが彼のボーカルとソングライティングが大好きってだけではある。

最近はこんな音源も出していて、これを聴くとやっぱ大野さんが曲書いてるんだな〜と思いますね。いい。

うん。やっぱこの音のクリアーさがけっこう大きい要素なんじゃないかなと思います。音が整理されることで風通しがよくなって清涼感がでる。でこれがボーカルとあいまって独特の「青さ」を生んでる。青いといってもドロドロしたものではなくあくまで爽やかですね。悟り世代?よくわかりませんけど、すごく洗練されてるよね。自分の青春は未整理な、自分で制御できないことがいっぱいあったけど。でもちょっとした諦念が奥のほうにあるのは今も変わらないな。

なんかもう彼らは解散しちゃってるのかな・・・?よくわからないんですけど、そうなのだとしたら悲しいですね。メンバーはそれぞれで音楽活動は続けてるっぽいのでそこは救いですが。
それにしてもすげー完成度だ・・・。昔は、いや今でも、完成できなかったこと、気持ちに表現が追いつかないことに価値を見出したりしたんだけど。とにかく、くるりの「図鑑」とか、ウィーザーのブルーアルバムなんかを青春時代のサウンドトラックにしていた人は必聴です。



9.0