MyMy [Songs For The Gentle]

Songs from the Gentle [12 inch Analog]

Songs from the Gentle [12 inch Analog]

MyMy | clubberia クラベリア
mymy Interview
MyMy 「SONGS FOR THE GENTLE」 - SIKEI-MUSIC

個人的にはあまり内容のない、ただ長いだけの文章とかけっこう好きなんですが、いや違いますね、それだけなら読まない・・・ 言葉のリズムとか文体だとかが優れていれば内容がないよーでも冗長でも読める、って話ですね。逆に見れば世の中に存在するぺらっぺらで無駄に長い文章ってのはだいたいそういうところが優れているのじゃないでしょうか。ちょっと逸れましたが、じゃあぼくはそういうリズムのいい文章が好きってことですね。小気味いいやつ。舞城とか昔よく読んでましたしね。舞城がもっと軽くなってトップスピードが落ちたらNISIOISINになるんですかね。いや、ちょっと前に物語シリーズ少し読みましたけど、内容のなさすごいですよ。
とまあ自分がそういう好みをしているってことは知ってはいたんですけど、まあ再確認ですね。あんま意味ねえな・・・とか思っちゃいましたが、ここまで書いてちょっとした発見をしました。というのは、この小気味いい感じが好きってのは音楽の方面でもあてはまるんじゃない?ってことです。自分の話ですが。今ぱっと思いついたのはリカルド・ヴィラロボスと、トータス周辺の音ですね。もっとさかのぼるとクラウトロックのハンマービートですか。トータスの曲とかは自分でも演ってみたいと思ってるんですが、あの良さを出すには多分パーカスが一番重要になるよなってところに毎回行き着いて断念します。たしかライブではドラムが二人いるんでしたっけ。

ここまで書いてオレなになってんだろう・・・ってなって本題に入るのが毎回のパターンです。この前置きならさっき挙げたアーティストの話にそのまま移ればいい感じなんですが、そうはなりませんでした。前置きになに書くか決めてないので・・・ というかそそもも要らないですよね。ただの語りたい欲の表出。まだぜんぜん続けてないのにもう手段と目的がごっちゃに・・・
今回取り上げるのはかなりマイナー?・・・ MyMyなのかMy Myなのか。個人的にはかなりな掘り出し物と思っている。人に教えたくない気持ちがでる程。ネット見ても日本語の情報があまりなくて、でも少しはあったんで説明はリンク見てください。
音楽性についても、運よくとてもいい説明をされた記事を見つけたので(上の一番下)。ほんとにその通りだと思います。とにかく洗練されている。全体に音の数は抑えられていて、その代わりに一つ一つの音が100%以上の効果を上げている。音の少なさと、あと音色が丸いのもあってまったく聴き疲れしない。ホームリスニング向け。いくらでも聴けますよこれ。買ってから何回リピートしたかわからん。
すっごく洗練されてるけど、でも印象としては硬派なものじゃなくて、わりとひょうひょうとしてるところがあるんですよね。なんでかというと遊び心があるんですよ。かわいい音、おもしろい音がある。でもそれも過剰じゃなくて、なんか全体と調和してる感がある。すごいバランス感覚ですよ。
ハイライトは#5〜#7ですかね。ここばっかリピートリピート・・・
なんとなくだけれども、自分の理想のオジさま像をテクノな音で表現したらこうなるのかも・・・とか思ってしまう。紳士な感じ。丁寧、スムース。この音楽は配慮で満ち満ちている。songs for the gentleがコンセプトなのだとしたら、それは完璧に達成されています。

いちおう書いておくと、この作品LPだと8曲で、CDだとそこに4曲加わった12曲となっているのですが、LP版のほうが完全版だと思います。というのも、CDにしか収録されていない4曲がそれ以外の8曲とだいぶ印象が違うからです(ちょっとgentleじゃなくなってる)。前から8曲目で区切って、後の4曲はボートラ的なものと捉えた方がまとまりを感じると思います。

ちゃんと評価はされている・・・んですが知名度が足りてないです。アマゾンで安いので今のうちですよ!去年DJ Kozeとかはまった人なら気に入るんじゃないかな。

8.4